【物件選びの知恵004】 杉並区、豊島区は「駅遠」物件にもチャンスあり!?

田中 歩(不動産コンサルタント)

都心機能を持つ新宿は格差が激しい

さて、このような作業を各区について算出したのが以下の表です(千代田区、中央区、港区、江東区、品川区、渋谷区、台東区、荒川区、墨田区については、「利用の現況」が「住宅」となる公示価格が10件以下とデータ数が少ないため、今回は分析対象にしていません)。

<駅からの距離100mに対する「土地価格上昇率の変動率」・「土地価格の変動額」>

まず、「①最寄駅からの距離100mに対する価格上昇率の変動率(%)」を見てみましょう。

平均値は100mあたり▲8.4%ですから、新宿区、大田区、北区、足立区、葛飾区は、この3年間の価格変動で、最寄駅からの距離に応じて地域内価格格差が広がった可能性が高いと言えます。

「④変動インパクト」は、各区の「②最寄駅からの距離100mに対するH27年度価格の変動額」を「③公示価格(平均)」で除した数値であり、その平均は▲2.3%となっていますので、新宿区は、地域格差がさらに大きくなったと言えます。

一方、大田区はこの3年で地域格差が生じたものの、「④変動インパクト」は平均以下の▲1.6%であり、新宿区に比べれば、現時点での最寄駅からの距離に対する価格格差は大きくない地域と言えます。

実際、新宿区と大田区では、新宿駅界隈を中心とする都心機能のレベルが大田区とは大きく異なりますので、当然の結果と言えるかもしれません。