差別がなくならなくても「差別をやめろ」と言い続けることの意味

ニッポン・差別問題の現在地<後編>
安田 浩一 プロフィール
桜井誠引退宣言の映像(にこにこ動画)

「要するに世間のヘイトスピーチ批判が確実に効いている」と内実を漏らしたのは、ある地方支部幹部だ。

「橋下会談などで確かに桜井の知名度は上がりましたが、同時にヘイトスピーチの代名詞のように会が世間から認識されてしまいました。そう見られることが嫌で、実は活動から離れる会員も後を絶たない。

 

機能停止状態にある地方支部も少なくありません。本来ならば桜井さんが軌道修正を図ればよいのですが、それでは会を支えてきた強硬派の会員が納得しないのです。

そこで新しい顔を立てることによって、世間のイメージを変えていきたいといった思惑があるようです」

むろん小手先のテクニックで在特会からヘイトスピーチがなくなるわけでもないし、これまでの蛮行が免罪されるわけでもない。

近頃は「(在日は)出ていけ」ではなく「本国にお帰りください」といったシュプレヒコールを耳にする機会が増えたが、つまりはその程度である。ヘイトの本質は何も変わってはいない。

<了>