トホホな密着大金持ちの中国人、今度は京都で爆買い「金閣寺で錦鯉をワシ掴み」編

いいかげんにせんかい!バブルチャイニーズ
週刊現代 プロフィール

「歴史」や「伝統」に弱い

清水寺から八坂神社へと下り、祇園界隈を散策していると、こどもの日を前に京都名物でもある「ちまき」が売られていた。王さんが興味を持って一口食べると、「なんだ、これ!」と路上に吐き捨てた。中国人にとって「ちまき」とは「中華ちまき」。お菓子の一種で、甘くてねっとりとした日本のちまきは受けつけないのだ。

夕食は南禅寺近くにある料亭で、名物の湯豆腐コース(6000円)をチョイスした。運ばれた料理をひと目見て、王さんの眉間にシワが寄る。

「なんだ、この鍋に豆腐を入れただけの食い物は!?」

横に控える日本人ガイドが慌てて解説する。

「これは京都の歴史ある食べ物で健康にいいんです。中国の麻婆豆腐に使うゴワゴワの豆腐とは違って、ふわっと繊細な絹豆腐なんです。おばんざいも薄味ですが、野菜が多く健康的です」

そう言うと王さんは、

「そうか、そうか。たしかに日本でしか味わえない繊細な味だ。小龍、お前は子豚のように太っているから、こういうもののほうがいいかもな」

とまんざらでもない表情を浮かべる。中国人は「歴史」や「伝統」という言葉に意外と弱い。

念願のお茶屋で「野球拳」

王さんが家族旅行を楽しんでいる一方、同じ時期に友達を伴って京都を訪れた陳立功社長(48歳)は、「大人の遊び」が旅の目的だった。「芸者遊び」。これをどうしても体験してみたいそうだ。

不動産業を営む陳社長は、上海で高層マンション開発を何棟も手掛け、一代で財をなした人物。前出とは別の日本人ガイドと京都駅で落ち合い、アルファードに乗り込んで京都観光が始まった。陳さんは開口一番、こんな無茶を口にした。

「とにかく桜を見たい。どうにかならないか?」

GWの関西では不可能だ。ガイドがそう説明しても収まらない。

「北海道なら見られるんじゃないか?カネは払うから、ちょっと買ってきてくれ。無理か?一年中咲く桜はないのか?あるいは、冷凍保存してあるようなものは?」

限られた季節にしか楽しめないからこそ桜は美しいと日本人の美意識をガイドが説明して、陳社長はしぶしぶ納得した。