あの「車椅子社長」を支えた女性はこんな人だった。体が強いほうではなかったのに、結婚してからは風邪ひとつ引かなくなった理由。

春山 由子

でも正直、旅行に行くとなると私はたいへんでした。旅行前になると家の片付けと旅行の準備で寝不足に拍車がかかる。行ってからもいつもと勝手が違うし主人を担ぐ回数も増えますでしょ? 全部私がやらないくちゃいけないですから。

── 将来の不安というのは感じたことはなかったんですか?

春山 結婚前に主人から病気のことを告げられた時点で、将来のことはあーだこーだと考えても仕方ないなと思ったんですね。それより目の前のことを考えようと。それと主人がいつも「今度はこんなことをやるぞ」と前向きに取り組むタイプなので、私はいつもワクワクしていたんです。

仲が良かったいちばんのポイント

── やはりお二人の相性が良かったんでしょうね。お二人は喧嘩もしなかったそうですが、その秘訣は?

春山 主人はとりわけ若いときはものすごく気が短かった。怒っているときにこちらが何か言うと火に油を注ぐ。私もそれで最初に何回か失敗していたので、以降は学習して怒っているときは基本無視。あとで相手が落ち着いたときに話すという方法をとることにしました。すると意外に素直に謝る。

── あとで反省するタイプだったんですね。逆に由子さんが怒るということはなかったんですか?

春山 なかったですね。もっとも、まだ会社の経営が軌道に乗らず経費ばかりかかって利益が出なかったときは、「ちゃんとビジネスやって、生活できるようにしてよ」とか言うときはありましたけれど。まあ1年に1回くらいですけどね。

── そのとき満さんの態度は?

春山 おお、言うてくるなあという感じでしたね(笑)。

── あと仲が良かった秘訣として、読んでいて、なにかしてもらったときは「ありがとう」と言うというのはポイントだと思ったのですが?

春山 主人にも最初に言いましたねそのことを。やはりなにか手伝ったときに当たり前と思われるより「ありがとう」と一言でも言われるのは気持ちいいですしね。とにかくいつものちょっとしたことでも感謝を伝える。いつも夫婦で言い合っていると、子どもも自然に言うようになります。意外と奥様に言わない旦那さんが多いので、これはすぐにできるテクニックですから、もしやっていない人はぜひ実践していただきたい(笑)。 

── 本の中で「元気だったら生まれ変わって一緒になろうね」という由子さんのセリフが出てきます。

春山 まあ、主人が元気だったらすぐに女遊びをしてとっくに別れていたかもしれませんけどね(笑)。