【物件選びの知恵002】 人気立地でも要注意! 地盤チェックポイント~中目黒編

田中 歩(不動産コンサルタント)

 マンションはともかく、中古戸建ては要注意

このように、同じ駅を利用できる立地でも、また、同じ地名でも丁目が違うと地盤の状況が異なることが多々あるわけです。もちろん、谷底低地にある土地や沖積低地にある土地は買ってはいけないということではありません。地震で揺れやすくなっている土地であることをわかったうえで、地盤調査や地盤改良などの対策を施した土地であれば問題ありません。

マンションのような大規模な建物の場合、固い岩盤まで杭を打って建築しますので地盤調査は必須となりますが、現存する一般の戸建はかならずしもそうではありません。

平成12年5月23日の建設省告示第1347号以降、事実上、建物を新築する際は地盤調査を行わなければならなくなりましたので、この時期以降の戸建であれば、地盤調査のデータがあるはずで、もし軟弱地盤であれば地盤改良が求められますが、これ以前の戸建物件については、こうした地盤調査がないものが多いのです。

ですから、地盤の緩い立地で中古戸建を購入する場合、つまり谷底低地2や3、沖積低地2~5のような地域で中古戸建の購入を検討する場合は、平成13年以降に新築された建物であるかどうかが、一つのポイントになります。

例えば、平成12年以前の中古物件の場合、地盤調査を行っていない可能性がありますので、地震の影響で建物がアンバランスに沈下していないか、沈下はしているように見えないけれどアンバランスな沈下の影響で建物にひずみが生じ、ひび割れが出ていたり、建具がスムーズに動かないなどの症状が現れていないか、ホームインスペクション(住宅診断)等でしっかり調査してから購入したほうが安心でしょう。

なお、「地震に関する地域危険度測定調査」には「地域危険度一覧表」というのがあり、各地域の地盤の種類を簡単に調べることができるようになっていますので、物件探しをなされる方は利用してみるとよいと思います。(前出、目黒区の区分もこちら)
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/bosai/chousa_6/10meguro.htm

また、「地震に関する地域危険度測定調査」では、地盤の状態のほか、その地域にある建物の耐震性の状況や建物構造(木造か非木造か)から建物倒壊の可能性、その地域にある建物の火災延焼の可能性などについて分析し、各地域の危険度を数値化していますので、こちらもエリア・物件選びに使ってみるとよいと思います。

物件探しをするときは、街の魅力や利便性だけでなく、地盤の状態をしっかり知ったうえで、建物の性能や地盤改良など対策がされているか慎重に見極め検討しましょう。

田中 歩(たなか・あゆみ) 不動産コンサルタント。1991年 三菱UFJ信託銀行(旧三菱信託銀行)入社。企業向け不動産コンサルティング・不動産相続コンサルティングなどを切り口に不動産売買・活用・ファイナンスなどの業務に17年間従事。2009年 あゆみリアルティーサービスを設立。ライフシミュレーション付き住宅購入サポート、ホームインスペクション付住宅売買コンサルティング仲介、不動産相続コンサルティングなどを手掛け、ユーザー目線のサービスを提供。また、設計士・施工業者との連携による空き家再生ストラクチャーを構築(木賃デベロップメント)。2014年11月 さくら事務所執行役員として不動産コンサルティング事業の企画運営に参画。NPO法人日本ホームインスペクターズ協会理事/公認ホームインスペクター。


 ★ 読みやすい会員専用のレイアウト
 ★ 会員だけが読める特別記事やコンテンツ
 ★ セミナーやイベントへのご招待・優待サービス
 ★ アーカイブ記事が読み放題
 ★ 印刷してじっくりよめる最適なレイアウト・・・などさまざまな会員特典あり

▼お申込みはこちら
 http://gendai.ismedia.jp/list/premium