インターシップが近道!? 日本人がイギリスで就職する際に必要な心構えとプロセス

オックスブリッジ卒業生100人委員会

僕は、日本での職務経験も積みたいと考えたため、米系投資銀行の日本支社でインターンをすることにした。日本でのインターンは、金融に対する興味をさらに深めるきっかけとなった点でも非常に有意義な経験となったが、最終的には英国で就職をする決断に至った。これは、日本と比べ英国で働くことが客観的に良いと思ったからではない。自分が最も成長できる環境を探したときに、それは英国であるという結論に至ったからである。英国での生活のなかで、僕は自分が今まで想像もしなかったような考え方を持った、多くの「外国人」たちに出会っていた。僕が抱いていた固定観念をことごとくぶち破ってくる彼らとの議論は大変刺激的で、物事を柔軟かつ多角的に考えることの重要さを教えてくれた。こうした英国で過ごした時間を振り返ったとき、僕はこの刺激的な環境に社会人になった以後も身を置くことで、全く異なる価値観や考え方を持つ人々との交流機会を持ち続け、僕自身も彼らに負けない独自の信念や考え方を築き上げていきたいと強く思い、英国で就職することに決めるに至った。

Canary Wharf - ロンドンの金融街(Photo by Thinkstocks)

英国で就職すると決めた僕であるが、英国でインターンシップをしなかったことが英国での就活を想像以上に難しくした。就労ビザが無ければアプリケーションすら受けつけない会社もあり、 英国で就職したいと考えているならば(特に大手の場合)、インターンシップをすることを強く薦める。インターンシップに際しては企業は就労ビザを手配する必要はなく、学生ビザがあれば学生をインターン生として雇うことができる。企業側はコストを抑えて学生を評価でき、学生側は職場体験を通じて業界や業務内容をより深く知ることができる。お互いにメリットがあるインターンシップは、ウィン・ウィンの構図であるといえる。さらにインターンシップで結果を出せば内定を貰うことができるため、外国人が正社員として雇われる近道だと個人的には思う。

幸いなことに僕は、3月にはケンブリッジビジネススクールでのプロジェクトで協働したコンサルから、5月にはケンブリッジの友人に紹介されたヘッジファンドからオファーをいただくことができた。最終的にこれらの会社には入社しなかったものの、多くの企業が優秀な学生を求め、ケンブリッジに注目していることは事実であり、実際に自身の就活を通じても強く実感したことでもある。このように企業に注目され一見恵まれた環境であるとはいえ、最大限にアンテナを張り僅かなチャンスも逃さないことが大切だ。

さいごに

オックスブリッジが世界有数の大学であることに間違いはない。ただし、日本で就職するにしても英国で就職するにしても、ただ名門大学に行っただけでは自分自身を差別化することはできない。なぜなら毎年何千人とオックスブリッジを含む名門大からの卒業生がいるのだから。首席でさえ、毎年大学の数だけいるのである。自分を他と差別化すべく、まずは、ただゆっくり座って将来のことをじっくり考えてみてほしい。自分自身の性格・夢・能力を知り、自分がいかにしてオンリーワンになれるのかを考えながら、勉学、課外活動、そして就活に励むことが長期的な成功へとつながると僕は思う。そうすることで、英国や日本を含む世界のどこでも、ビザを含むあらゆる問題に負けずに就活において成功を収めることができると僕は信じている。

小林冬磨
石川県金沢市の公立小学校・中学校を経て、4年間韓国のインターナショナルスクールにて学ぶ。その後UCLに進学し電気電子工学を専攻。UCL卒業後米系投資銀行にてインターンを経験した後、ケンブリッジ・ジーザスカレッジに入学し、ナノテクノロジーを修了。現在はロンドンにて某投資信託に勤務中。
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