インターシップが近道!? 日本人がイギリスで就職する際に必要な心構えとプロセス

オックスブリッジ卒業生100人委員会

専攻に捉われることなく、エンジニア、研究アシスタント、そしてバンカーとあらゆる分野に、インターン、あるいはアルバイトとして挑戦をした。さらに、説明会やセミナー、そしてキャリアフェアでは様々な業界の話を聞き、仮に興味がなくても、業務内容や社風に関する質問をし、まず知ることに努めた(各社オリジナルのペンやTシャツなどのグッズを貰うことも一種の楽しみであったことも事実である)。このように実際に様々な経験を積み、その都度、自分のオプションを再考することによって、僕は自身の目標の本質を把握し、それぞれの会社や職種が求めているもの、資質に対する理解を深めていった。

その流れのなかで僕は、「投資」に出会った。僕らケンブリッジ生の先輩であるニュートンを含む数々の天才たちも攻略できなかった世界であり、常時変化しているため、セオリーに頼るだけでは勝つことのできない投資の世界に魅かれた僕は、エンジニアリングから一転、金融機関に飛び込むことを決めた。現に投資信託会社で働き、毎日が変化に富み、ルーティーンなど全く無い刺激的な日々を送ることができている。

変幻自在 - 日々新しい発見があり、同じ日は二度ない(Photo by Thinkstocks)

会社の面接で最初に問われるのは動機だ。なぜその業界、その会社、そしてその職種を選んだのか。就活生が面接の準備をする際に、テクニカルな質問への対応を重視し、動機に関することは軽視しがちである。しかし、多くの会社は動機に重点を置き、この質疑応答を通じて、学生のやる気を見て相性を判断している。動機を述べる際は、業界や会社のことはもちろん、自分自身についても深く理解する必要がある。自分が仕事や会社に何を求めているのかを知った上で、その条件に合った会社を探せば、「なぜこの会社のこの職に就きたいのか?」、「なぜこの会社は自分を雇うべきなのか?」といった質問の答えが必然と見えてくる。そこを考えることが、就活において最も重要なことであると僕は思う。

インターンシップ・正規雇用の応募プロセス

英国におけるインターンシップ、および正規雇用のアプリケーションプロセスは、履歴書やカバーレターを含む願書をオンラインで提出することから始まる。書類選考を通過するとインタビューに呼ばれ、会社によってはアセスメントセンターと呼ばれる選考会を実施するところもある。多くの企業は12月から1月までにはインターンシップ、そして正社員採用を終わらせてしまう。アプリケーションの提出は9月から10月、おそくても11月までには済ませておくべきであろう。つまり、新学期早々に取り組まなければならないため、学業と就活の両立が求められる。またインターンをする条件の一つとして、penultimate year、つまり学位が終わるまでに残り1年ないといけないということがよくある。修士だけ英国に来ている人はインターンができない、という可能性は大いにある。

イギリス人の中には「卒業してから就職活動する」という人も多いが、「外国人」である僕たちにはそんな時間の余裕などない。卒業までに英国での仕事が見つからなかった場合は、日本で一度仕事を探すことが現実的な選択肢であろう。インタビューは、希望する会社の社員と話すことができ、また、インターネット上の活字情報では捉えられないリアルな会社の雰囲気を感じられる絶好の機会である。僕にとってインタビューは、もちろん選考過程の一つではあるが、それ以上に業界のトップ層達と話し、様々な質問を直接投げかけることのできる、刺激的かつ効果的な学習機会であった。

専門性が非常に高く難度の高い質問を投げかけてくる会社もあるが、分からないからといって焦ってはいけない。実際に仕事を始めてみれば分からないことが出てくるのは当然である。大事なことは、全てを知っていることではなく、分からないことがあった際に、どのように対処するかである。面接の場も同じで、もちろん全ての質問に即答できるに越したことはないが、分からない質問を受けたときには、面接官からうまくヒントを引き出すこともできる。このプロセスに対して悪く評価する面接官はおそらくいないであろう(最低限の知識が必要であることは無論である)。仮に残念ながら内定に至らなかったとしても、出願書類や面接内容のフィードバックをもらうことはできる。その内容を次の機会に活かすことができれば、採用されるチャンスはぐっと上がる。

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