【沿線革命039】 東西線の混雑と遅延は、ドア閉めと同時の出発だけで目に見えて緩和!

混雑と遅延の緩和に必要なこと

混雑とは、単純に言って需要に対して輸送力が足りないことである。混雑を緩和するには、需要を減らすことと輸送力を増強することが必要である。

需要は、人口減少・都心回帰・時差通勤の進展という外部要因により少しずつ減っていくだろう。「東西線早起きキャンペーン」を今年から春期にも実施することも多少は効くだろう。

輸送力を増強するのに、遅延を小さくすることも効果的だ。

例えば、ダイヤ上1時間にN本の列車が設定されていて、1本目は定時で50分後の列車が10分遅れだった場合、1時間にN本の5/6倍の列車しか運行しなかったことになる。混雑は6/5倍、20%増しにもなる。

定時から50分後の列車の10分遅れは輸送力5/6倍への減少を意味する(独自に作成)

1本目は定時で45分後の列車が15分遅れだった場合、1時間にN本の3/4倍の列車しか運行しなかったことになる。混雑は4/3倍、33%増しにもなる。

定時から45分後の列車の15分遅れは輸送力3/4倍への減少を意味する(独自に作成)

ということは、遅延を小さくできるほど実際の輸送力を増強できることとなる。増強というより予定していた輸送力に近付けるということだが、遅延が常態化している現実からすると、実質的には輸送力を増強することになる。

なお、以上の議論は若干の厳密さを欠くが、話をややこしくしないよう単純化した。

遅延の原因

遅延の原因は、ドア挟み・車内急病人等、何らかのトラブルがあった場合は明確だが、東西線では、そういったことが何もなくとも定常的に遅延が発生している。

朝ラッシュに西船橋→中野方面に乗ると、日や列車により場所は異なるが、途中からノロノロ運転となり、場合によっては駅の手前で停まったり(機外停止と言う)、駅で「信号が開通するまでお待ち下さい」となったりする。

大手町を過ぎるとたいてい、そういったことはなくなり、気付くと数分から、日によっては10分以上遅れている。路線全体を俯瞰して見ると、以下の現象だ。

大手町のダイヤ時刻では8:16から9:11までが最も高頻度に列車が設定されており、55分間に25本である。植木算で55分を24本で割算すると約2分20秒の時隔である。

実際に駅で観測すると、例えば2分30秒おきでしか運行できていない。1本につき、2分20秒おきとの差である10秒ずつ遅延が大きくなると、24本先には4分の遅れとなる。

最上流で2分20秒おきに列車が出発し、下流で2分30秒おきでしか通過できない場所があると、そこを先頭に待ち行列が発生する。先頭となる箇所を「ボトルネック」と称し、鉄道業界ではあまり使わない単語だが、渋滞現象を解消したい自動車交通流の解析ではよく使う。

大手町が唯一のボトルネックではなく、乗り換え路線からの利用者の流れや、短時間のドア挟み等に応じ、葛西あたりから大手町のいずれの駅もボトルネックとなり得る。