日大理事長と山口組組長の写真が海外メディアで報じられ、下村文科相が調査を約束

伊藤 博敏 プロフィール

ふたつ目が、件のツーショット写真を海外のメディアが報じていることだった。報じたのは、ネット配信のヴァイス・ニュース、デイリー・ビースト、ブルームバーグなど。

牧氏は、こうした有力海外誌が、「反社会的勢力トップと日大理事長との親密な関係が、オリンピックにおけるヤクザの暗躍につながることを懸念している」と指摘。また、この事実をメディアの報道に頼るだけでなく、自分自身、日大関係者に確認したとしたうえで、文科省のこれまでの対応を質した。

日大相撲部出身

文科省は、「こうしたことが報じられているので事実確認を求めたところ、3月18日の日本オリンピック委員会の常務理事会で『副会長にそうした関係はない』という報告がなされている」と、答弁した。

要は、当事者(日大とオリンピック委員会)が「疑惑がない」といっているだけで、文科省が調べたわけではない。

日大については、これまでにさまざまな疑惑が指摘されてきた。特に、田中理事長になってからの内部告発は激しく、警視庁が内偵捜査に入り、国税が集中的に調べた事実もある。

 

田中理事長は、日大相撲部出身で、学生横綱、アマ横綱など34のタイトルを獲得。相撲部監督に転じてからは、舞の海、高見盛など多くの力士を育て上げ、大相撲に貢献した。そのために各界に幅広い人脈を持ち、なかにはイトマン事件で主役を務めた許永中氏(服役を終えて韓国在住)のようなグレーゾーン領域の住民も含まれている。

力士とタニマチの関係が切っても切れないように、相撲界の「ごっつぁん体質」は田中氏にも染み付き、それが一職員から、理事、常務理事に出世、08年に理事長に就任しても続いたという。

日大の内部告発は数多く、「巨額の私学助成金を受け取っている日大に発生している数々の疑惑」に、本格的に取り組んだのが会員制月刊誌の『FACTA』であり、同誌の追及記事は、「日大理事長『田中』と裏社会」というタイトルで始まった12年2月号の記事からこれまでに11回を数える。

その過程で、前述の読売報道や山口組6代目とのツーショット写真の流出などがあり、同誌の報道を裏付けた。