”ユーザー文化を反映しながら拡大してきた”ツイキャス、Eコマースに参入---「プラットフォーム上で価値をつくっている人を尊重したい」

佐藤 慶一 プロフィール

ライブ配信とセットで動的なECを実現

アーティストなどチケット販売側にとっても、だれが購入しているのか把握できるため、配信中に感謝を伝えることもできる。配信中~配信後1時間以内に購入されたチケット手数料が(当面は)無料というのも特徴だ(それ以外の時間に購入した場合は8%)。手数料ゼロということで、新しいユーザー獲得につながるかもしれない。

「スポーツの試合やアーティストのライブ・コンサートをはじめ、既存のチケット販売の分野がまずは対象となると思います。今後はツイキャスの公式グッズを販売しているように、物販へと拡大していく予定ですが、リアルでのライブやイベントなど時間のやりとりに比重を置いているユーザーさんに積極的に活用していただける機能になれば嬉しいです」(丸吉さん)

配信中の画面左下に出るキャスマーケットのアイテムをクリックし、詳細画面で購入する流れ。購入したことは、画面にも表示される

今回のECでは、ツイキャス独自のチケット発行となり、モイ社への委託販売という扱いで、月2回の振り込みという仕組み。販売者が設定できる在庫量は最大1万個、価格帯は300円~10,800円。ユーザーは若年層が多く、決済はクレジットカードとコンビニ決済の2通りを用意した。購入者はツイキャスのメニュー画面からチケットを表示し、販売者は販売管理ページの番号と照らし合わせて確認することができる。「将来的には照合の部分でも電子もぎりなど多様な選択肢を用意したい」(丸吉さん)。

新しいチケット販売・流通の場となるキャスマーケット。アーティストがチケットのほか、CDやグッズなどを販売できるようになれば、ただ商品が置かれた静的なECサイトではなく、ライブ配信とセットで動的なECが実現する。世界的に見ても、「ライブ配信×EC」の事例はほとんどない。海外では少し前にMeerkatやPeriscopeなどが話題を呼んでいたが、1000万人の登録ユーザーをもつモバイル特化の動画ストリーミングサービスという規模感においてはツイキャスの競合は現状いないと言える。

丸吉さんは「今後は現状のライブ配信サービスから、コミュニケーションプラットフォームとしての動き方が大事になってきます。引き続き、プラットフォーム上で価値をつくっている人を尊重したいです。そのなかで今回のEコマースをはじめ、生活における便利なことを提供できるようになれば」と語る。インディペンデントな活動支援として、エンターテインメント分野の新しい(購買)体験創出として、キャスマーケットの展開に目を向けていきたい。


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