名医たちが涙する「忘れられない患者たち」(上)「彼らに僕は大事なことを教わりました」

人気シリーズ「日本が誇るトップドクターが明かす」
週刊現代 プロフィール

この男性が亡くなった後も、大畑医師は「自分が治療をしたことは正しかったのだろうか」と自問していた。そんなとき、患者の母親が大畑医師のもとへやってきた。息子の看病で、1年前は黒々としていた母親の髪は、真っ白になっていた。

「手を握らせてください、と言われたので私が手を差し出すと、お母さんは『この手で、息子の命を救ってくれたんですね』とおっしゃいました。『この1年間で、息子にいろんなことをしてあげられました。ありがとうございます』と。この言葉を聞き、『ああ、やってよかったんだ』と思いました」

患者の母親のこの一言で、大畑医師は救われた。そしてその後、こんな結論に至る。

「医者は神ではありません。僕らの仕事は、手術で人を助けることであって、治療するかしないかをジャッジすべきではありません。治療しても100%助からないと判断されない以上、できる限りのことを徹底的にやる。それが医者の務めではないかと思っています」

医療の限界を知った

大畑医師が言うように、医者は神ではない。だから、患者の命を救えないことだってある。めぐみ在宅クリニックの院長を務める小澤竹俊医師は、一人の患者の死を通じて医者の「限界」を知った。今でも、その患者のことが頭から離れないという。

「医学生時代、私は福島の飯舘村で、健康診断を行う地域公衆衛生活動をしていました。活動に協力してくださっていた地域の地区長を務めていた男性がいました。その方が、肝臓がんで亡くなった……

>>>続きは「人気シリーズ「日本が誇るトップドクターが明かす」名医たちが涙する「忘れられない患者たち」(下)」をご覧ください。

「週刊現代」2015年4月25日号より


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