「教育業界の革命児」と「ゴースト暗算の発明者」が実践する知的生産力を上げる方法

小嶋勇, 岩波邦明

小嶋: 1日は24時間と決まっているから、岩波さんも書いているように、一番肝心なのは、歩く速さを変えることによって、1日の中で時間が取れることを実感すること。

僕なんかも、学生の頃からずっとそうだけど、背の高いやつに、「小嶋、なんでそんなに早く歩くんだよ」って言われるぐらい速足だった。それは知らないうちにやっていたけど、今回岩波さんの本を読むことで気付かされた。

岩波: 一つひとつのことを工夫し、早くやっていくことの大切さですね。

無駄な時間をいかにして減らすか

小嶋: 時間の話でいうと、「無駄な時間」という言い方があるけど、無駄な時間は本当に楽しい。

岩波: 楽しいですよね。楽しいから無駄と分かっていても時間を費やしてしまうんですよね。

小嶋: だからこそ、何かをやるには無駄な時間を削らないといけない。

これは実際の話だけど、僕の息子が中学受験をするときに、夏休みに「おまえが受験なんだから、テレビのコンセントをはさみで切ろうよ」と言って、2人でテレビのコンセントをはさみで切った。

目的は、テレビを見る無駄な時間をなくすため。僕も野球は見たい。でも、親も犠牲にならなければいけない。それにテレビがなくなればいいこともある。会話が多くなるので、夫婦が仲良くなった。

今はテレビに限らずスマートフォンなんかも無駄な時間をかなり取っている。ある調査を見たら、テレビとスマートフォンを触っている時間が、だいたい平均1日3時間だった。1日3時間を1カ月に直したら、どのぐらいになるんだということです。この時間がなくなっただけでも、ものすごい時間はできる。

だから、そういう意味では、岩波さんが本に書いている、遮断するというのは大事なことだと思う。

岩波: 本書でも書きましたが、僕は小嶋会長のようにコンセントを切るところまではいかなかったんですけど、ポリ袋にテレビを入れて、取り出そうと思ったら30分くらいかかるように5重・6重にぐるぐる巻きにしました。その開ける労力とテレビを見たい気持ちを天秤にかけたら、結果として、かなりの抑止力になりました。

小嶋: だから僕は、もっと以前にこの本で書かれていたことをやっていたわけだ。テレビのないときは新聞ばかり読んでいたので、息子が合格してテレビが半年ぶりについたときには嬉しかった。

でも、だからといって親がテレビを見ているのを差し置いて、子どもに「勉強しろ」というのは無理です。やっぱり、親が指標を示さなければならない。だから、「半年間のテレビのない生活」はやってよかったと今でも思っている。

「勉強=ゲーム」と考える

――岩波さんの本のなかで、印象に残っている部分はありますか

小嶋: 岩波さんの本を読んで良かったと思ったのは、「勉強じゃなくて、ゲーム。これをクリアできたから次もクリアできる」という部分かな。勉強がゲームだという感覚は、これから子どもたちにも教えていきたいなと思った。

岩波: 僕は、ゲームがもともと好きでした。くわえて、ゲームだと最初は弱い敵しか倒せなかったのが、だんだん強い敵やボスを倒せるようになってくる。これが勉強と通じるところがあるなというのを小さいころから思っていました。