プロ野球2015 開幕大特集 広島カープを見よ!
巨人も阪神も怖くない 黒田よ、前田よ、最大の敵は中畑DeNAだ

週刊現代 プロフィール

昨年もミスの多さは相変わらずだったが、ライバルのケガによる離脱などでレギュラーの地位を得ると、39盗塁で盗塁王を獲得した。

'13年まで横浜の一軍ヘッドコーチを務めていた高木豊が語る。

「盗塁王は獲りましたが、僕に言わせればまだまだ全然物足りない。梶谷の能力を持ってすれば、もっと走れる。僕ですら現役時代は50盗塁できたんですからね。

ただ、今季はやってくれると思いますよ。というのも、好きだった酒を断ったらしいんです。意識さえ変われば、梶谷の能力があれば活躍できる。投手力のあるカープとの一戦では、機動力が必要になってきますから、彼に求められる役割は大きい」

梶谷の走力が、最も効力を発揮するのがカープのエース・前田健太との一戦だ。

「マエケンは例年、対横浜に滅法強い。防御率は常に1点台ですからね。ただ、メジャー移籍への布石なのか、昨季から変化球が多くなっているのが気になります。球速の遅い変化球は、当然、ストレートに比べ盗塁を許しやすくなります。梶谷が走りまくり、筒香が返す、というケースは増えそうです」(前出のデスク)

中畑は勝ち方を知っている

負けん気の強さが買われ、ルーキーながら一軍に入った倉本寿彦、昨オフに巨人を解雇され、雪辱に燃えるロペス、ムードメーカーで献身的なリードオフマン・桑原将志……。筒香、梶谷の他にも、横浜には注目の選手たちが揃っている。

「横浜打線には、黒田も苦しむでしょう。黒田はメジャー移籍前年の'07年、横浜戦に4試合先発し、防御率5・61と打ち込まれているんです。あの頃とは状況が違うとはいえ、『打たれた記憶』は簡単には拭えない。それが投手という生き物です」(横浜球団関係者)

横浜の選手たちはいずれも個の能力がずば抜けて高いわけではなく、あくまで己の役割を果たす仕事人たちだ。「だからこそ、重要になるのは指揮官の力」と語るのは、前出の高木豊である。

「DeNAは広島に対してだけでなく、巨人にも阪神にも、地力では劣っている。DeNAナインがそのことを自覚したら、逆に怖い存在になれる。中畑監督はオープン戦では手の内を見せなかったが、今後は、バントや足技といった『弱者の兵法』を用いて勝ちを拾いにいくと面白い」

中畑が現役時代を過ごした巨人には、常に王貞治や張本勲、原辰徳といったスター選手がいた。それだけに中畑は、常に脇役としての役割を求められてきた。お調子者と呼ばれながらも、必死にチームを盛り上げる現在の姿も、現役時代に見出した中畑の「生きる道」なのだ。

逆に言えば、何をすればチームの士気が高まるのか。我の強い選手たちをまとめられるのか。それを知り尽くしているのが、中畑という男だ。

[野球]
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スポーツコミュニケーションズ