プロ野球2015 開幕大特集 広島カープを見よ!
巨人も阪神も怖くない 黒田よ、前田よ、最大の敵は中畑DeNAだ

週刊現代 プロフィール

それでも横浜は、カープと同じように冬の時代を耐え続け、じっとチャンスを待っていたのだ。

ただ、二つのチームが目指す野球は正反対だ。

丸や菊池が成長したとはいえ、カープはあくまで「投のチーム」。ホームラン攻勢で大量得点を奪うのではなく、自慢の投手陣と守備力で、接戦をものにするのがチームの基本スタイルだ。

一方、横浜は完全な「打のチーム」だ。先発の頭数こそ揃ってはいるが、中継ぎとして計算できる投手はおらず、守って勝つ野球は覚束ない。打って打って打ちまくり、日本一まで辿り着いたかつての「マシンガン打線」こそが、横浜の目指すスタイルなのだ。

前出の山崎が言う。

「昨季すでに打力の高かった横浜が、バントや盗塁といった緻密な野球をやりだしたら本当に怖い。投手力で勝ち星を重ねたいカープにとっては、嫌な相手ですよ」

カープに強い4番・筒香

今季の横浜には、打線を引っ張る存在として、評論家や他球団のスコアラーから真っ先に名前が挙がる男がいる。

筒香嘉智、23歳。「ハマの怪物」の異名をとり、横浜高校からドラフト1位で入団したプロ入り6年目が、今季は開幕から4番に座る。

レギュラーに定着した昨季は、打率も3割に到達。ケガで戦線離脱する時期があったにもかかわらず、22本のホームランを放ち、侍ジャパンにも選出された。

元横浜高校野球部部長の小倉清一郎が言う。小倉は、松坂大輔や涌井秀章らを育てた人物だ。

「私が横浜高校を見てきた20年の中でも、筒香はトップクラスの逸材。タイミングが取れず、プロ入り後はしばらく苦しんでいたようですが、もう大丈夫です。バットの芯で上手くボールを捉えられるようになってきた。完成の域に達していますよ。'08年の村田修一以来となるセ・リーグ日本人ホームラン王も、今年の筒香なら十分に期待できる」

昨季、筒香がカープ相手に放った本塁打は22本中8本と、抜群の相性を誇る。しかもわずか19試合でだ。特に2年目の大瀬良大地は、打率・556とカモにされており、この男が覚醒するとなれば、カープにとってはこれ以上ない脅威となる。

カープを苦しめる、横浜の主役がもう一人。プロ入り9年目の26歳、梶谷隆幸だ。

プロ入り直後から身体能力は抜群と言われながら、なかなか結果が出せなかった梶谷。原因は、エラーやサインの見落としといった、いわゆる「ボーンヘッド」の多さだった。

[野球]
上田哲之「黒田博樹という生き方」
スポーツコミュニケーションズ