[プロ野球]
中日・亀澤恭平「自分色に染めて1軍定着」

アイランドリーグ出身選手たちは今 2015年Vol.2
スポーツコミュニケーションズ

ファンの視線を釘付けに

「誰かのコピーをしても自分とは違うから、結局は合わない。プロとして自分の色をつくりたいんです。誰かを目指したり、誰かに似ていると言われるのではなく、自分のスタイルをつくりたいと考えています」

 色を出すといっても、1軍実績は全くのゼロだ。言動で目立っても、プレーで目立たなくては文字通りの“色物”で終わってしまう。走攻守をいずれも1軍クラスに高めていくことが次のステップになる。

 打撃は名古屋に来て、フォーム改造に着手した。ソフトバンク時代は足を生かすべく、三遊間にゴロを転がすことを意識していた。だが、谷繁元信兼任監督や佐伯貴弘2軍監督から「サードゴロやショートゴロでもアウトになる時はアウトになる。もっと振り切る練習をしたほうがいい」と指摘を受けた。当てに行くのではなく、インパクトからフォロースルーを大きくとり、一、二塁間も鋭く破る。フェアグラウンドの90度の中へ広角に打ち返せるバッターを目指している。

 内野守備も8度のゴールデングラブ賞を誇る辻発彦内野守備走塁コーチより、捕球の仕方から手ほどきを受けた。また名手の荒木雅博にもアドバイスを求め、極意を吸収している。走塁も「塁に出たら盗塁を狙いたい」と貪欲だ。

 試合に出れば、何かやってくれる――ファンの視線を釘付けにする存在を26歳は理想に掲げる。
「まずはベンチに置いておきたいと思われることが大切。与えられたポジションで役割を果たすことで、1軍に残っていけるのではないかと思っています」

 セットアッパーで侍ジャパンにも選ばれた又吉克樹(元香川)は環太平洋大時代の後輩だ。実は進路を迷っていたサイド右腕に、アイランドリーグ入りを勧めたのが亀澤だった。
「1年でプロに行きたいなら、独立リーグだと話をしました。まさか、また一緒のチームになれるとは思いませんでしたけどね(笑)」

 又吉のように1年で鮮やかな色彩を放つ選手もいれば、徐々に色みを増していく選手もいる。果たして亀澤は何色を出せるのか。グラウンドは縦横無尽に描ける大きなキャンバスである。

(石田洋之)

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