維新・足立康史議員が、「大阪都構想」を批判する「現代ビジネス・藤井原稿」を国会で追及~~政治圧力と学問の自由について 

藤井 聡 プロフィール

そもそも、足立氏は、結局は当方の主張がデマである、という合理的、理性的、論理的に正当な根拠を示しておられません。しかも、局長の国会答弁を何度聞き直しても「ダメ出しをした」と解釈することは到底できないのです。

既に当方の原稿も、足立氏の国会質問も既に全て公表されていますので、当方のこの見解に疑義をもたれた方は、是非、それらをじっくりとご吟味ください。お時間おありの方なら、それだけで、いかに足立氏の指摘が事実と乖離しているかを明確にご理解いただけると思います。

ただし足立氏の指摘の不当性については、改めて「付録」(文末)に簡潔に記載しておきますので、ご関心の方は是非、ご参照ください。

いずれにせよ、当方が都市計画の視点から論じた、「都構想」が実現すれば早晩、大阪の都心は衰退し、コアを失い、大阪がダメになっていくであろうことを指摘した「『都構想』で大阪はダメになる」という議論は、いまだその正当性を棄損していない状態にあるわけです。

学問への不当な政治介入は「自由国家の危機」

足立氏のご主張の内容それ自身については、上記のような形で指摘し、後は広く読者の皆様にご判断をお任せする立場を取りたいと思いますが、今回の件にはそれ以上に、それとはまた別のより深刻な「一般的問題」があります。

それは、日本の「言論の自由」ひいては「学問の自由」が政治的圧力によって脅かされているのではないかという深刻な疑義です。

今回の件はそもそも、一人の学者の「学問的所見」を、それが(STAP細胞問題の様に)強く否定されている訳でもないにも関わらず、特定政党の一国会議員の私的な判断で「デマ」と「断定」的に否定した上で、国権の最高機関の立法府における国会の場で国務大臣等にそれが「学問的所見はデマであるという一議員の私的見解の是非」を問う、という話です。

筆者は、こうした振る舞いそれ自身が、学問の自由に対する深刻な侵害となる疑義が濃厚に存在しているのではないかと考えます。確かに足立議員は、質疑の中で学問の自由を侵害する積もりは無いと言及してはおられますが、その発言とは裏腹に、足立氏の振る舞いそのものに、学問の自由の侵害の疑義があるのです(例えば、「俺はいじめてなんかいないよ」、と言いながらいじめ続けるというケースは、多くのいじめ事例において散見されるものです)。

いずれにしてもこれは、今回の件に筆者が対象となっているか否かとは無関係な、「一般的」な問題です。ついては以下では、今回の筆者の「都構想が大阪をダメにする」説を、「ある学者の説」と呼称したいと思います。

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