[バスケットボール]
杉浦大介「日本期待の星・渡邊雄太の現在、未来」

スポーツコミュニケーションズ

NBAでも通用する可能性

渡邊もジョージ・ワシントン大は「仲が良くてやりやすいチーム」と語る。来季、NCAAトーナメント出場を果たせるか。

「日本にいたときから、力が弱いというのは僕のずっと課題でした。アメリカに来てそれは余計に感じています」
 本人がそう述べる通り、アメリカでやっていく上で、ある程度の馬力とパワーはやはり必要だろう。滑らかさ、シュートタッチ、日本人離れしたスピードといった現在の長所を失わないまま、フィジカルなゲームの中でも当たり負けしない力強さを身に付けて欲しい。それが可能になったとしたら、数年後には日本の枠を越えるような選手に成長しているかもしれない。

 まだカレッジでの先は長いだけに、今季中はNBAへの想いについて、あえて本人には尋ねなかった。しかし、何戦か続けてゲームを観る過程で、将来的に最高レベルでも通用する可能性を秘めた希有な才能だと信じられるようになった。同じように感じているのは筆者だけではないはずである。

「日本に残っていたら、こういう経験は絶対できていない。身長、技術、身体能力のどの部分でも、日本にいたらより簡単にプレーできていると思うんですけど、 こっちで自分より凄い人たちと毎日一緒に練習して、試合している。今は壁に当たっているなと感じているんですけど、それも分かってここに来ています。これを乗り越えられたら、もっと良い選手になっていけるんだろうなと感じているんで、しっかり反省して次に繋げていきたいです」

 謙虚にそう語る渡邊の行く手には、明るい未来が広がっている。今後にどこまで成長し、後に続くものたちにどんな道を切り開いてくれるか。アメリカを舞台にした壮大な旅は、始まったばかりである。 

杉浦大介(すぎうら だいすけ)プロフィール>
東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、NFL、ボクシングを 中心に精力的に取材活動を行う。『スラッガー』『ダンクシュート』『アメリカンフットボールマガジン』『ボクシングマガジン』『日本経済新聞』など多数の 媒体に記事、コラムを寄稿している。著書に『MLBに挑んだ7人のサムライ』(サンクチュアリ出版)『日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価』(KKベストセラーズ)。
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