危ない兆候。金融庁が地銀に圧力

〔PHOTO〕gettyimages

金融庁が、地銀への圧力を強めそうだ。地域経済の活性化につなげるという趣旨のもと、地銀が地域の企業にきちんとリスクマネーを供給しているかどうかを点検し始めるというのだ。

金融庁が銀行の「不良債権」を検査するのはわかる。しかし、リスクマネーを供給しているかどうかまでチェックするというのは妥当だろうか。

もし、ある地銀がリスクマネーを供給していないと金融庁に判断されたとしよう。その地銀は金融庁に言われたから仕方なく、リスクマネーを供給し始める。しかし、リスクを取ったその貸し出しが不良債権になれば、金融庁はどう対応してくれるのか。不良債権の「遠因」が金融庁の点検ということになり、重要な不良債権の検査に支障が出てしまわないか・・・・・・。そんな疑問はすぐに浮かぶ。

行政のタイプには事前行政と事後行政がある。今回の事例に則していえば、地銀が行動する前に金融庁が指導するのが事前行政で、地銀が行動した結果について判断するのが事後行政だ。

リスクマネーの供給は、どちらかといえば事前行政。もちろん、リスクマネーを供給した後にチェックするので形式的には事後行政であり、実際、事後行政である金融検査の一環でリスクマネー点検が行われる。しかし、リスクの判断は将来にかかわるもので、その点検いかんによって将来の地銀の行動が事実上制約を受ける。その意味で、事前行政とほぼ同じになる。

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