【沿線革命030】 上野東京ラインの「座れない」「混雑」「寝過ごし」問題を、「跳ね上げ式座席+ICカード」で解決

阿部等(交通コンサルタント)

混雑緩和と混雑激化

「混雑」とは、山手・京浜東北線の上野→御徒町の「混雑」緩和と、宇都宮・高崎・常磐・東海道本線の「混雑」激化の両面である。

山手・京浜東北線の混雑は大幅に緩和された。JR東日本は「200%程度が180%程度に緩和」と発表していたのに対し、【029】にて「約1.4倍の輸送力となり実際はもっと緩和されるだろう」と書いたことが当たった。

一方、宇都宮・高崎・常磐・東海道本線は混雑が激しくなったとの書き込みがネットに多数見られる。

上野東京ライン開業前に赤羽の朝ラッシュを見に行ったところ、宇都宮・高崎線の混雑はそれほどでもなく、京浜東北線等からのシフトにより利用者が増えても、どうしようもない混雑にはならないだろうと予測した。

それに対し、常磐線は、つくばエクスプレス開業により以前の激しい混雑は大幅に緩和されたものの、東京以南への直通の本数が宇都宮・高崎線より少ないので、品川行の混雑が相当激しくなるのではないかと予測し、18日の朝ラッシュに三河島へ出かけた。

常磐線の三河島の8:12発品川行は意外と混んでいなかった(2015年3月18日撮影)

最ピーク時間帯の品川行の7:54発と8:12発は、その前後の上野止まりよりは混むものの、積み残しを起こすほどの混雑ではなかった。

ただし、4月以降は混雑が今よりは激しくなるだろう。今は春休みの学生が通学するようになるのと、東京メトロ千代田線と日比谷線で都心に出ていた人の一部がシフトするだろうからだ。

例えば、大宮→東京の利用を京浜東北線から宇都宮・高崎線+上野東京ラインへシフトするのは、同じJR東日本なので定期券の変更は必要ない。

一方、柏→大手町(東京)の常磐緩行線+千代田線の利用や北千住→銀座(有楽町)の日比谷線の利用を、常磐快速線+上野東京ラインに改めるには定期券の変更が必要である。そのため、定期券の買い替えタイミングとなる4月を機にシフトする人が多いだろう。

また、ネット上には東海道本線の混雑が激化したとの情報がある。J-CASTニュースの記事(http://www.j-cast.com/2015/03/16230409.html)に引用された「15両編成の東京行きが、今日から10両編成の前橋行きに」とのツイートがおおいに話題となっている。

東海道本線の車両運用を整理しているサイト(http://www.geocities.jp/seishun_tokaido/unyou/)で、今回の改正前後の編成両数の変化を調べたところ、朝ピークを過ぎて以降の運行頻度も10両編成が登場するタイミングもほぼ変わらない。

ということは、上記のツイートは事実に基づいていない。混雑が激化した原因は、京浜東北線や湘南新宿ラインからシフトしたことだと考えられる。