東京五輪の「総合演出」はこの人に決まる「最高の栄誉」を手にするのは誰?

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週刊現代 プロフィール

「近年の五輪は、単なる『スポーツの祭典』を超え、国際情勢にも影響を与えるほどの大イベントとなりました。特に開会式では、その国の『国力』や『民度』まで問われる。総合演出を誰にするかによって、この五輪が成功するか、失敗に終わるかが決まると言っても過言ではありません」

秋元康への反対意見

五輪における「総合演出」の重圧は計り知れない。だが、その大役を任されることは「最高の栄誉」でもある。では誰が東京五輪の「総合演出」に本当にふさわしいのか。

この話題になると、最近よく名前が挙がるのが、おニャン子クラブやAKB48など、日本のアイドルをプロデュースし続けてきた秋元康(56歳)だ。

組織委員会にも名を連ねる秋元は、五輪開催に合わせて新しいアイドルユニット「JAPAN48」を結成するという噂まで出ている。

これについて、スポーツ評論家の玉木正之氏は、こう苦言を呈す。

「五輪と文化は深い関係にあります。五輪憲章には『スポーツを文化、教育と融合させること』が明記され、『オリンピック村の開村期間、複数の文化イベントを催さなければならない』とされている。これを文化プログラムと呼びます。

つまり、その国の文化の『粋』を集めたのが、五輪の開会式なんです。それを踏まえれば、AKBみたいなアイドルが歌って踊るなんて、それこそ日本の恥ですよ」

そもそも開会式では、開催国が今世界に何を訴えたいのか、そのメッセージを明確にする必要がある。どんな演出をするか以前に、「テーマ」がなにより重要なのだ。

1972年札幌冬季五輪のシンボルマークをデザインし、2020年東京五輪のシンボルマークの審査委員を務める永井一正氏(85歳)は、「1964年の東京五輪は『再興の象徴』、『平和の象徴』だった」と語る。

「国立競技場で見た開会式のことは今でも鮮明に覚えています。戦争のために飛んでいた飛行機が、平和の祭典のために飛び、青空に飛行機雲で五輪の輪を作り出す。

世界中の人たちの手を渡って届いた聖火を、原爆が投下された日に生まれた広島出身の一般男性・坂井義則さんが受け取り、聖火台に灯した瞬間、万感の思いがこみ上げてきました。ああ、日本は復活したんだ。これからどんどん豊かになると。痛ましい戦争体験への区切りと未来への希望が、あの開会式には詰まっていました」

今回の東京五輪のテーマは、まだはっきりと決まっていない。グローバルな繁栄を称賛するのか、それとも世界平和なのか、テーマによって、誰が総合演出にふさわしいかも当然変わるだろう。