お地蔵さん列島---山折哲雄・著『おじぞうさんはいつでも』

山折 哲雄

その永田さんと私が京都住いであることも幸いしました。永田さんはこの京都の洛中で「妖精村」という工房を主宰し、その村長さんですので、この世におけるありとあらゆる「妖精」について精通している方です。その方が渾身の力をふりしぼって、千変万化するお地蔵さんの姿とその魅力を存分に描いて下さったのですから、これ以上の喜びはありません(『おじぞうさんはいつでも』文・山折哲雄/絵・永田萠)。

京都は、ご存知のように夏ともなれば子どもたちのための「地蔵盆」でにぎわう土地柄です。少子化で、子どもたちがすくなくなってはいますけれども、地域ごとにその慣習を守っていこうと工夫をこらし汗を流している大人たちもたくさんいます。ああ、この日本列島はまさにお地蔵さん列島だったんだな、ということにあらためて気づかされているのであります。

(やまおり・てつお 宗教学者)
読書人の雑誌「本」2015年3月号より

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山折哲雄(やまおり・てつお)
1931年生まれ。岩手県出身。東北大学インド哲学科卒業。同大学院文学研究科博士課程修了。東北大学助教授、国立歴史民俗博物館教授、白鳳女子短期大学学長、京都造形芸術大学大学院長などを経て、現在、国際日本文化研究センター所長。著書に『日本宗教文化の構造と祖型』『仏教とは何か』『神と仏』『臨死の思想』『日本人の霊魂観』『日本人の宗教感覚』『鎮守の森は泣いている』など多数。

山折哲雄・著
『おじぞうさんは いつでも』
講談社 税別価格:1400円

東日本大震災で、いつも人々を見守るおじぞうさんもまた、多くが被災しました。ふたたびおじぞうさんの姿を、そこここに見つけることができることを願って生み出した心の絵本。うれしいとき、つらいとき、苦しいとき、おじぞうさんは、きっとそばにいてくれる。花の春、あつい夏、虫のなく秋、こがらしの冬、いつでも、子どもたちを見守っている。

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