日銀人事の正しい読み解き方

〔PHOTO〕gettyimages

政府が発表した日本銀行人事が話題になっている。日本銀行の宮尾龍蔵・審議委員の後任に、「リフレ派」の原田泰氏を充てるというのがそれ。守旧派から「露骨な人事」などと批判する声が出ているが、この人事をどう考えればいいのか。

まず言えるのは、政府が目指すのはリフレ政策なのだから、それを理解する人材を充てるのは当然ということ。今回の人事提案は、アベノミクスの1本目の柱はまったくぶれていないことを示しているともいえる。

アベノミクスは、1本目の「金融政策」、2本目の「財政政策」、3本目の「成長戦略」の3本の矢から成る。

2本目の矢である財政政策については、昨年4月から消費増税に踏み切ったことで、間違った方向に向かってしまった。幸いなことに、今年10月に予定されていた2回目の消費増税はすんでのところで回避されたが、1回目の増税のミスはいまだ尾を引いている。

3本目の矢である成長戦略も、岩盤にぶちあたって突破は容易でない。

ところが、1本目の矢である金融政策は、首尾一貫した考え方で飛んでいる。いまから約2年前、日銀が執行部3人をアベノミクスに理解のあるリフレ的な人に入れ替える人事を行い、主導権を確保したことが大きい。

一方で、いまだデフレ指向のある旧日銀体制での審議委員がいるというのもまた事実としてある。昨年10月に日銀が量的緩和第2弾を行うかどうかを検討した際、6人の審議委員のうち2人が賛成し、4人は反対。結局、全体としては5対4で薄氷を踏んでかろうじて金融緩和が実現した。

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