「安倍政権に危機感を持ってるハト派の官僚は実はたくさんいるんです」
『東京ブラックアウト』若杉冽×古賀茂明 対談 【後編】 

調子のいい経産官僚

若杉: 民主党の代表戦の頃の「週刊新潮」にも書いてありましたけれど、あそこに書いてあるとおりですね、細野さんっていう男の人格は。まったく何ていうんですかね。中身がないし、背骨がないし、環境大臣になって経産省出身の秘書官から「やっぱり原発しかありません」と、ささやかれたら、そう思っちゃうっていう、そういうことですよね。

古賀: 民主党のだれについても、かわいがられるんですよ。鳩山さんにも、小沢さんにも。そして、菅さんになっても野田さんになっても決して疎まれることはない。

若杉: 何か、調子のいい経産官僚みたいですね(笑)。

古賀: ああ、すごい。そのとおり(笑)。

若杉: 民主党政権でも、こうやって(ゴマをするポーズ)、安倍政権になっても、こうやってる(ゴマをするポーズ)。

古賀: 私が麻生政権で公務員改革をやっていたときに、麻生さんっていうのは公務員改革が大嫌いな人。官僚とべったりだし、今も財務省とべったりでやってますけど、だから総理大臣が公務員改革をやりたくないわけですよ。

でも、公務員改革担当が甘利さんで、すごい貧乏くじなんですね(笑)。甘利さん自身は公務員改革をやってもいいかなという思い。組合なんて蹴散らしてやれみたいな、ちょっと武闘派的なところがあるから、けっこう関心を持っていたんですよ。でも上が麻生さんだからあんまり本気でやったって怒られる(笑)。僕らとしては、選挙がもうすぐ来ますよ。これで公務員改革に後ろ向きっていうレッテルを貼られたら、自民党はもう地に落ちますよというのを脅しにして、ずっとやっていたわけですね。 

若杉: 古賀さんが、新聞にリークしたり、民主党をたきつけたりしながらですよね(笑)。

古賀: 国会ではその流れをつくるためには民主党にガンガン質問してもらうわけです。それでいろんなネタを持っていくわけですね。細野さんとか長妻さんとか馬渕さんとか、松井孝治、松本剛明、それから原口一博、この辺がワーワー言って責めるわけですよ。

若杉: 国会で攻められ続けるのが甘利さん。

古賀: 特に細野さんが、弁舌さわやかでツボにはまって甘利さんをガンガン攻撃したわけです。「天下りを全部やめさせろ」とか。それで翌日、大臣室に甘利さんを訪ねたら、機嫌が悪いかなと思いきや、「しかし細野っていうのはいい男だな、すごい追及の仕方も格好いいし、男前だし、ああいうのが自民党にほしいんだよな」と言うわけです(笑)。攻撃されて、ケチョンケチョンに言われているにもかかわらず、甘利さんが「いやあ、山本モナが惚れるのは本当にわかる」って。どんどん話がそれてますけれどね。

若杉: まあ、細野さんが代表になれば民主党も復活できるんじゃないか、とも思いましたけれど、あの暴露合戦で失敗しましたよね。

古賀: ちょっと何か、人格に、細野さんに「はてなマーク」がついちゃった。でも安倍さんもあそこまで1回、落ちて復活してますからね。

古賀茂明・著
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日本人にとって"今、そこにある危機"それは日本が[戦争のできる国」となり「戦争なしでは生きられない国」となること。安倍政権の世論操作による"国家の暴走"はどうすれば食い止められるのか? 目次 序章.加速する暴走 1.「軍事立国」への暴走 2.戦争をするための「一三本の矢」 3.本当の「積極的平和主義」とは 4.アベノミクスの限界 5.間違いだらけの雇用政策 6.日本再興への提言  終章.「改革派するが戦争はしない国」へ