【沿線革命019】  
乱立する羽田空港への新しいアクセス鉄道構想一覧

阿部等(交通コンサルタント)

蒲蒲線(新空港線)構想

2000(平成12)年の『運輸政策審議会 答申第18号』において、「京浜急行電鉄空港線と東京急行電鉄目蒲線を短絡する路線の新設」は「2015(平成27)年までに整備着手することが適当である路線(A2)」に指定された。

JR京浜東北線及び東急多摩川線・池上線の蒲田と京浜急行の京急蒲田は800m離れており、ここさえつながれば東京西部から羽田空港へのアクセスが格段に改善される。典型的なミッシングリンクである。

今でも、この間を歩いて乗り継ぐ人や、早朝便の利用であれば、JRや東急で蒲田へ移動してホテルに前泊し、翌朝に京浜急行で羽田空港へ向かう人も多い。

私は蒲田で生れ育ち、子供の頃から「国鉄蒲田と京浜蒲田(当時の駅名)はいつか鉄道でつながる。」と聞いていた。この区間を含むエイトライナーの実現を目指し、1986(昭和61)年に世田谷区が中心となり立ち上げた研究会の初代検討委員長を、大学の指導教官が務めたという関係も持っている。

大田区が14年6月30日の小委員会第2回(http://www.mlit.go.jp/common/001048032.pdf)にて、京浜急行と東急電鉄が14年9月5日の小委員会第5回(http://www.mlit.go.jp/common/001055315.pdf)にて説明・討議した。

線路幅が、東急電鉄は狭軌の1,067mm、京浜急行は広軌の1,435mmと異なるため、容易に直通運転できず、現在の構想では東急蒲田または京急蒲田にて乗り換えとなる。さらに、工費節減のため単線とし運行本数も限られる。残念ながら利便性が高いとは言えない。

また、2012(平成24)年度調査では総事業費が約1,080億円で、独立採算は確保できず、都市鉄道等利便増進法を適用し整備費の3分の1を国、3分の1を自治体が補助することを想定している。