50ヵ国から1000人以上の生徒が集まる! シンガポールの新設名門校「ダルウィッチ・カレッジ」人気の理由

岡村 聡 プロフィール
(左)グラウンドやプールなどの設備も整う、(右)校舎の模型地図

グローバルで活躍する大企業のエグゼクティブや起業家の子息がターゲット

また、開校当初は500人ほどだった生徒を1年で2倍にまで拡大できたことには満足しているようでした。今回の取材でも感じたことですが、学校のビジョンを滔々と語り、さらに今後の拡大方針を具体的な数字を含めて明晰に説明する姿は、日本の校長先生のイメージと異なり、大企業の経営者のようです。子供をダルウィッチに通わせている複数の方が、マグナス校長の説明会でのプレゼンが非常に魅力的だったと話していました。

2016年8月には日本で高校3年生までにあたるシニアクラスを開校し、さらにその後数年内には寄宿舎も完成させ、ボーディングスクールのプログラムの開校も予定しています。

学費は年間270~300万円ほどと、日本の私立学校と比較すると高額ですが、シンガポールのインターの中では標準的な水準です。マグナス校長自ら、「生徒のターゲットは、グローバルで活躍する大企業のエグゼクティブや起業家の子息だ」と今回の取材で明言していました。ダルウィッチ・カレッジのグローバルでの学校展開により、こうした人々が世界中のどの都市に赴任することになったとしても同じクオリティの教育機会を提供することが目標のようです。

過去には、東京や京都などでも分校を展開できないかどうか検討したことがあったそうです。しかし、マーケットの規模面でも、自治体からのサポートの面でもシンガポールと比較して大きく見劣りすると学校のスタッフが話していたことから、近い将来日本での分校展開はないと言えるでしょう。東京をグローバル金融都市やグローバル企業のアジア本社を集積させる都市にするという目標もあるようですが、こうした目標を実現する上で不可欠な高付加価値人材や、子息を通わせたい学校がほとんどないことは、計画の実現に致命的です。

「シンガポールには良い学校がたくさんあり、選択肢がある両親は幸せだ」

今回の取材を通じて、マグナス校長をはじめ学校のスタッフから、ダルウィッチ・カレッジの400年近くの歴史と、これまで成し遂げてきた実績へのゆるぎない自信を感じました。私の子供はアメリカンスクールに通わせていますが、そこでは、たとえばビジネス面での教育に関して、プレゼンやITスキルなど分かりやすい教育を重視している一方、ダルウィッチでは何よりリーダーシップの養成に力を入れていました。

シンガポールのインターでも、日本で中学・高校にあたる年齢になると、発展途上国を1週間ほど訪れて地元コミュニティに貢献するプログラムは一般的です。しかし、ダルウィッチではさらに一歩踏み込んで、発展途上国のコミュニティや学校とサステイナブルな関係を構築するため、英語を現地の生徒に教えることを始めて、定期的に現地を訪れ、高校生になると現地でのインフラ整備の計画立案や資金集めまでサポートまでさせるようです。

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