【沿線革命017】 井の頭線の朝夕ラッシュ時は、「千鳥停車」で大幅にサービス改善!

阿部等(交通コンサルタント)

井の頭線の「沿線革命」

最後に改めて、朝ラッシュ時の上りのダイヤ(http://ekikara.jp/newdata/line/1305061/up1_4.htm)を見て欲しい。沿線に良質な住宅地が広がり、渋谷までの距離は短いにもかかわらず、各停しか運行せず時間が掛かる。

井の頭公園から30分、浜田山から20分、東松原から12分である。しかも激しく混雑し、たいていずっと座れない。千鳥停車ダイヤとすると、それぞれ23分、16分、9分に短縮され、混雑も緩和される。

朝夕のラッシュ時に関しては、「千鳥停車」を導入することで井の頭線沿線の全てが、より「住みたい街」となる。ちなみに、平日の早朝・昼・深夜と土休日のサービスを改善するには「千鳥停車」は得策でない。時間帯によってさまざまな解決策を組み合わせることで、井の頭線に「沿線革命」が起きることになる。

今回は井の頭線への「千鳥停車」の導入を提案したが、東京の多くの路線において、導入すると混雑緩和とスピードアップを実現できる。なかなか導入されないのは、「停車駅が分かりにくく、乗り間違える」心配があるからだ。単純な路線である井の頭線が先鞭を切れば、多くの路線に一気に広まるかも知れない。

阿部等(あべ・ひとし)
1961年生まれ。東京大学 工学部 都市工学科卒。88年にJR東日本へ入社、保線部門を中心に鉄道の実務と研究開発に17年間従事。2005年に同社を退社し(株)ライトレールを創業、交通計画のコンサルティングに従事。著書『満員電車がなくなる日』。日経ビジネスオンライン「キーパーソンに聞く」が好評。FacebookTwitterにて実名で情報発信。交通や鉄道の未来を拓きたい方のために、交通ビジネス塾(http://www.LRT.co.jp/kbj/)を主催し、工学院大学オープンカレッジ鉄道講座(http://www.LRT.co.jp/kogakuin/)の事務局を務めている。
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