オックスブリッジの入試を突破する「英語力」の身につけ方

「日本人、オックスブリッジに挑む」英語編
オックスブリッジ卒業生100人委員会

オックスブリッジのIELTS要求スコア

前述の通り、両校のIELTS要求スコアは7.5である。しかし、実際には例外がある。

例えば、ケンブリッジの場合は、上記の要件を満たしていなくてもEnglish for Academic Purposes(以下、EAP)というサマープログラムに参加すれば入学が許可される。実際、MBA入学審査のサイトには、「IELTS7.0で応募していいが、条件付き合格になる可能性がある」という旨の記載がある 。この条件というのは合格後にIELTSのスコアを7.5に更新するか、大学が実施する語学力審査の受験を指す。大学の専門機関による3時間程度の語学力審査を受け、ここで十分な英語力を示せばIELTS7.5未満でも入学が許可される。仮にここで十分な英語力を示せない場合でも前述のEAPに参加する条件付きで入学が許可される。

また、オックスフォードの場合、学部入学の場合はIELTS 7.0、大学院レベルの受験でも、MSc by Researchと呼ばれるResearch degreesの学位(例えばMSc by Research in Biochemistry)を取得するための修士課程であればIELTS 7.0で条件を満たせるようだ。

これらを勘案すると、IELTSスコアが7.0あればオックスブリッジに合格できる可能性が十分にあると考えていいと思う。その一例として、私はケンブリッジ修士課程にIELTS7.0で合格し、その後に語学審査を通過して入学している。

スコアメイクのプロセス

要求スコア達成のためにどのような勉強をすればいいだろうか? 私は要求スコアをとるためにはPDCA サイクル(plan-do-check-act cycle)を回すことが重要だと思う。自分の都合にあう計画を立て(Plan)、その計画に沿って勉強し(Do)、結果を測定し(Check)、適宜計画を修正して次のアクションに向けた準備をすること(Action)。このサイクルを基本として合格に必要なIELTS7.0をとるためのプロセスは以下の通りである。

1)TOEICを使って英語の基礎力を高める

TOEICに関しては様々な議論があるが、私は以下の理由により英語の基礎力を高める上でTOEICは優れた試験だと考えている。

・相応の難易度:高校卒業レベルの英語力で試験対策に着手できる。

・正確なスコア評価:同じ能力であれば何回受けても同様の点数になるよう点数調整されているため、現時点の自分の基礎力を正確に確認できる。

・高い試験頻度:TOEICは年10回程度受験できるため、定期的に自分の能力を測定する上で大変便利である。TOEICとよく比較される英検は年3回しか実施されない。

・教材が豊富:TOEICの教材は需要が高く、質量ともに充実している。このため、TOEIC対策の勉強に専念することで勉強対象の教材を絞りこみ、基礎力定着のための英語の勉強を定型化できる。

800点を取得するまではIELTSのことを完全に忘れてTOEICの勉強をお勧めする。なぜならばTOEIC600点の英語力でIELTSの問題をいきなり解こうとしても難易度が高いために留学準備を挫折してしまう恐れがあるからである。個人差はあるが、800点は早ければ数ヵ月で到達する可能性がある。このため、TOEICで十分な点数を取ってからIELTSに移行しても負担は重くないだろう。また、TOEIC800点は履歴書に記入できる点数のため、就職活動等に活用できるメリットもある。

TOEIC勉強法

TOEIC試験対策の詳細は市販の書籍等を参考いただきたいが、その先の勉強を踏まえて留意すべき点は以下の通りとなる。

・英単語、文法:留学を見据えた場合、TOEIC600点程度の方は単語力が不足している。このためTOEIC対策の単語帳を一冊購入して丁寧に勉強してほしい。文法に関しても同様である。単語に関しては、iKnow! 等を使ってオンラインで勉強するのも有効である。

・リーディング:このセクションは問題量が多く、文章を正確に、かつ速く読むことが求められる。そのためには多く文章を読む必要があり、TOEIC過去問や問題集の文章、週刊ST等の日本語訳がある英字新聞、Penguin Readers等の洋書を読むのが効果的である。

・リスニング:TOEICは大意把握の問題が多いため、800点以下を目標にしているうちは、リピーティングやシャドーイング中心の勉強が有効である。教材はスクリプト付きのニュースサイトあるいはTOEIC問題集のリスニング音源をお勧めする。ニュースサイトはBBC Learning EnglishCNN Student Newsが使いやすい。

・総合演習:基本は公式問題集の演習が中心だが、演習量を増やすために市販の問題集を活用し、リーディングとリスニングスキルを高めるべきである。

・英語力の確認:基本的には本試験を受験して英語力を確認してほしいが、より廉価で早くスコアを確認できるオンラインの試験にCASECがある。TOEICより安価な上、一時間程度の試験の直後にTOEIC換算のスコアを確認できる。