【沿線革命016】 小田急線の複々線化を機に「千鳥停車」導入で通勤ラッシュ&遅延は解消する!

阿部等(交通コンサルタント)

複々線完成後の配線

複々線化完成後のダイヤを練る際の制約条件は、前回解説したように配線が鍵を握る。配線の細部は小田急電鉄のホームページには掲載されていないが、2008(平成20)年12月時点の配線が掲載されたサイト(http://freett.com/tmnetwork/Train/Rail/Odakyu/ODAWARA/Frame.htm)により、完成後の配線がおおむね分かる。

代々木上原にて、急行線⇔千代田線と緩行線⇔新宿方面の列車を同タイミングで運行できるようにするには、約200億円(http://www.nikkei.com/article/DGXNZO19880190T11C10A2L72000/)を投じた東京メトロ有楽町線・副都心線の小竹向原(http://www.eki-metro.jp/renraku/)のように立体交差化すればよいが、今さら現実的でない。

前回提案した朝ラッシュ上りダイヤ

前回提案したダイヤの向ヶ丘遊園→新宿・千代田線の2サイクルの時刻表を示す。向ヶ丘遊園以遠は現行と同様とする。

前回提案ダイヤの6分40秒×2サイクル(独自に作成)

6分40秒サイクルで、急行線は、1サイクル当たり急行2本+準急1本の計3本とし、急行の1本を代々木上原→新宿で各駅に停車させる。緩行線は、通勤準急+各停1本とし、全列車とも千代田線へ直通する。急行線・緩行線とも、全列車10両編成とする。

1時間当たり急行線27本、緩行線18本、代々木上原到着場面で急行タイプ36本+各停9本、計45本となる。現行の急行タイプ18本+各停9本と比べ大幅に輸送力が増強され、混雑が大幅に緩和される。急行タイプの所要時間は約3分短くなる。混雑による遅延がなくなり、定時性も確保される。

経堂は、現行、朝ラッシュは急行・準急が停まらないのに対し、各サイクルとも準急と通勤準急が停まるようになり、大幅に便利になる。代々木上原まで、現行は各停しか使えず11分要するのが6分となる。経堂で通勤準急に乗り継げる祖師ヶ谷大蔵と千歳船橋も便利になる。

代々木上原では、準急の2サイクルに1本を千代田線へ直通させ、1時間当り新宿方面22.5本、千代田線22.5本とする。現行の新宿方面22.5本、千代田線18本に対し、新宿方面は全10両編成化により輸送力増強され、千代田線は本数増により輸送力増強される。

前回、新宿の5線全てが10両対応になるか確認できていないと書いたが、既に1982(昭和57)年3月に5線とも10両対応となっていたので、このダイヤは線路配線・信号設備上は実行できる。