【東京土地のグランプリ005】港区
「3A」に負けない三田2丁目の魅力

緑が多く静かで、しかも生活利便性もいい。これほど好条件が揃いながら注目度が低いもう一つの理由は、誰でもその名前を知っているような大規模マンションがないからかも知れない。

エリア内で高級マンションと言えば慶応のグラウンド側に立つ「パークコート三田綱町」があるが、5階立て33戸と小規模の上、ほとんど売り物が出ないため、一般に話題に上ることはほとんどない。

新旧の超高級マンションに注目

「三田綱町パークマンション」は有名なヴィンテージマンション

地域を歩いてすぐ目にとまる大規模マンションと言えば、「三田綱町パークマンション」程度だろう。場所は日向坂から綱坂を下った途中の西側。竣工は1971年で、既に34年も経過しているとは感じさせないモダンな外観は、港区を代表する「ヴィンテージマンション」と言われるだけのことはある。

こちらも売り物は滅多にないが、全147戸と住戸数はあるため賃貸は比較的見つけやすい。

取材時にも11階4LDK、139㎡と14階2LDK、126㎡がそれぞれ家賃120万円と48万円で広告を出していた。因みにこのマンション、19階建てで現在の基準では超高層ではないが、それ以上の高さを感じさせるのは、周囲に高層物件がないためというのもあるが、階高が高いため今の一般的な物件なら21階程度の高さがあることも影響しているようだ。

このように実態と外部の認識に大きなギャップがあった三田2丁目のイメージを大きく変えるかも知れないマンションが、昨年の夏に売り出された。オーストラリア大使館の南、伊藤忠商事の社宅跡地に誕生する「パークマンション三田綱町ザ・フォレスト」(三井不動産レジデンシャル)だ。

工事が進む、『パークマンション三田綱町ザ・フォレスト』は坪700万円超だが、全戸申込みあり

坂途中なので高台とは言えないが、オーストラリア大使館と通りを挟んだ綱町三井倶楽部の借景が楽しめる抜群のロケーションだ。さらに隣接する道路の街路樹は、差し渡し1m以上ありそうなイチョウやスダジイの古木が植わっている様子も歴史を感じさせる。緑が鬱そうとしていることの裏返しとして夜などはやや寂しいかも知れないが、駅から歩いて帰る層が住む場所ではないから関係ないのだろう。

建物は地上11階、地下1階建で、総戸数98戸。2016年の1月下旬竣工予定で、取材時にも外観の工事が進められていた。気になる価格は約71m2~176m2が1億2000万円から上は7億円程度。坪単価は725万円程度だ。周辺相場と比較しても決して安くはないが、物件ホームページでは既に「全戸販売申し込み御礼」となっている。完成すれば、新たな町のランドマークのひとつになることは間違いないだろう。

そのほか、エリア内では赤羽小学校(三田一丁目)の向かいの日向坂沿いにまとまった更地が目に付いた。看板によると、広さは1588㎡。27年10月竣工予定で、9階建ての共同住宅ができるようだが、詳細はいまのところ不明だ。