ダボス会議にようこそ 第1回 日本人の知らない「ザ・国際会議」の正体

齋藤 ウイリアム浩幸

2011年6月、私がYGLに選出されて初めてWEFのイベントに参加したあとに、創設者のシュワブさんとお話しする機会を得ました。「フォーラムはどう?」と感想を聞かれたので、「いいと思うけど、年配の人が多い。マルチ・ステークホルダーを提唱しているわりに、若い世代がいない」と直接言ってしまいました。その2、3週間後にシュワブさんから連絡があり、「この前の話、真剣に考えたけど、あなたにやってほしい」と言われました。それをきっかけに、「世界をよくしたい」という目標を持つ若き次世代リーダーたちを集めた組織を提案しました。

最初に起ち上げたのは東京支部、起ち上げの際にはシュワブさんも日本に駆けつけてくれました。いまでは世界230以上の都市に「ハブ」と呼ばれる拠点が設けられ、4624人(2015年1月現在)のメンバーがいます。そんな経緯もあり、現在私は、世界経済フォーラムのボードメンバーのひとりとなりました。

ダボス会議では毎年、GACからあげられた世界中の課題がトピックになるわけですが、間もなく始まる今年のダボス会議での主要トピックはなんでしょうか? ちなみに昨年は、安倍晋三首相が出席し、基調講演で「JAPAN IS BACK」と語ったことと、2020年の東京オリンピック開催決定のニュースもあり、日本がいちばんの注目を集めました。

私は今年のテーマはイスラム国、ロシア問題、ユーロ問題などが主要な課題になると予想していますが、その予想が当たったかどうかは現地からのレポートを含め、次回報告したいと思います。

<第2回へつづく>

齋藤ウィリアム浩幸
1971年アメリカ・ロサンゼルス生まれ。16歳でカリフォルニア大学リバーサイド校に合格。同大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部を卒業。10代で商用ソフトウェアのプログラミングを始め、大学在学中にI/Oソフトウェアを設立。指紋認証など生体認証暗号システムの開発に成功。1998年「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー」(アーンスト・アンド・ヤング、ナスダックおよびUSAトゥデイ主宰)を受賞。2004年会社をマイクロソフト社に売却、日本に拠点を移し、ベンチャー支援のインテカー設立。2012年、日経ビジネス「次代を創る100人」に選ばれる。また同年、国会の東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(NAIIC)では、ITなどのインフラ設備構築で手腕を発揮。国家戦略会議フロンティア分科会「繁栄のフロンティア」委員を務める。現在、内閣府本府参与(科学技術・IT戦略担当)。