「戦後70年」特別鼎談 児玉誉士夫 笹川良一 瀬島龍三 四元義隆ほか「黒幕たちの戦後史」を語りつくす 保阪正康×佐高信×森功

週刊現代 プロフィール

保阪 それにしても、やはりスケールが小さい。黒幕というより「使い走り」といったほうがいいですね。

森 ミニ政商といったところでしょうか。今のように政治家も経済人も清廉を求められる社会では、闇とつながる黒幕の出番もなくなるわけです。日本社会全体が行儀よく、秩序化していますからね。新自由主義になって、孫正義のような大金持ちは生まれますが、影がない。

佐高 そう。停滞社会になると角栄や田中清玄のような面白味のある人物が出てこなくなる。企業もコンプライアンスばかり気にするようになった。

保阪 結局、誰もが枠にはまって、面白い人がいなくなった。日本がもう黒幕を必要とする社会ではなくなったというのは、なんだか寂しくもありますね。

(文中敬称略)

ほさか・まさやす/ノンフィクション作家。近著に『日中韓を振り回すナショナリズムの正体』(半藤一利との共著)がある
さたか・まこと/評論家、週刊金曜日編集委員。著書に『未完の敗者 田中角栄』『佐高信の昭和史』(1月下旬出版予定)など
もり・いさお/ノンフィクション作家。著書に『許永中 日本の闇を背負い続けた男』『同和と銀行』『平成経済事件の怪物たち

「週刊現代」2015年1月17日・24日合併号より