エイズ治療薬、高速光ファイバー、MRI・・・青色LEDに続いてノーベル賞は今年も日本人の手に!

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週刊現代 プロフィール

中沢氏は光をそのまま増幅する方法を確立し、現在の高速で安定した光ファイバー通信に大きな貢献を果たしたとされる。

一般的には、論文や学会など、学術分野で名を挙げている人が有力とされるノーベル賞。だが、たとえ無名だとしても、偉大な発見をした科学者を評価する一面もある。'02年に化学賞を受賞した田中耕一氏もそうだった。その点で、大きく期待できる日本人がいる。

「光造形法」という技術を考案した小玉秀男氏(64歳)である。この手法は、光を当てるとその部分だけ固まる特別な樹脂を積み重ね、物体を形成していく技術で、現在の「3Dプリンター」の源流ともいえる。

'80年、名古屋市工業研究所に勤務していた小玉氏は、この手法を発明し、論文や学会発表など、積極的にアイデアを公表するものの、周囲の反応は冷たかった。特許も申請したが、その後に必要な審査請求の手続きを行わなかったため、特許取得は叶わなかった。

「世界一精密な時計」も候補

その後、アメリカのチャック・ハル氏が特許を取得。現在、世界最大手といわれる3Dプリンター会社「3Dシステムズ」を創業し、アメリカ発明家殿堂入りも果たしている。

なお、小玉氏とハル氏は'95年に、優れた民間発明品に贈られるイギリスの「ランク賞」を共同受賞している。「世紀の発明」と持てはやされている3Dプリンター。その本来の発明者である小玉氏に、ノーベル賞という最大級の評価がなされてもおかしくはない。

他には、137億年経っても1秒も狂わないとされる、史上最も精密な「光格子時計」を発案した東京大学教授の香取秀俊氏(50歳)や、宇宙創世の謎に迫った「インフレーション宇宙論」を提唱する東京大学名誉教授の佐藤勝彦氏(69歳)なども物理学賞候補に挙げられる。

ここ4年間、日本人の受賞がない「化学賞」でも、そろそろ日本人が、という声が上がっている。

東京理科大学の学長を務める藤嶋昭氏(72歳)は、酸化チタンに光を当てると水が分解される現象(本多・藤嶋効果)が起こることを発見した。

「汚れがつきにくい、水を弾く、という効果があるので、空気清浄機や医療施設のコーティングなど、身の回りでも利用されています。また、ウイルスなどの有機物を分解する抗菌性ももちあわせており、インフルエンザやエボラウイルスの院内感染を防ぐ手立てになると研究開発が活発化している」(前出・佐藤氏)

また、名城大学教授の飯島澄男氏(75歳)の名前も外すわけにはいかない。鋼鉄の100倍の硬さをもち、薬品や高熱に強く、電気も熱もよく通す。そんな夢の素材・カーボンナノチューブを発見した人物だ。