「株価2万円超え」の次の次まで読み通す 株はグニャグニャ上がる、そして6月に大変なことが起きる!

2015年まるごと完全予測 景気・株・円安・会社こう動く! その2
週刊現代 プロフィール

「マーケットでは、利上げは6月に実行される観測となっていますが、その前から世界中の株式市場が荒れるでしょう。というのも、米国はゼロ金利政策という形で景気を刺激するアクセルを踏み続けてきましたが、利上げというのはそのアクセルを止めてブレーキを踏み込むことを意味するからです。当然、ブレーキによって車がスピンする、つまりは米国経済が失速する可能性が出てくる。投資家はシートベルトを締めなければと、株などのリスク資産に投資したカネを引き揚げるリスクが高まるのです」(岡三証券日本株式戦略グループ長の石黒英之氏)

綱渡りの果てに

昨年まで米国株式市場にマネーが吸い寄せられ、史上最高値を連続更新する活況を演じてきたが、利上げを機にこのマネーが一気に逃避しかねないということ。米国市場の映し鏡と言われる日本株市場がその影響を免れられるはずもない。

「金融緩和をするのは比較的容易ですが、緩和したものを再び正常な状態に戻すのには繊細な手綱さばきが必要になります。最悪の場合、利上げ開始後にイエレン議長がマーケットとうまくコミュニケーションできず、過度な不安が広がれば、株式市場が暴落する危険もありえるといえます」(東短リサーチ代表の加藤出氏)

世界の中央銀行はいま、金融緩和ラッシュである。日銀然り、前述したように欧州も1月に追加緩和に踏み切る可能性が高い。韓国や中国も昨年から利下げを実行している。そうした中で、唯一、米国だけが利上げに動けば、「基本的にはドル高の流れになっていく」(国際投資アナリストの小口幸伸氏)。このドル高をどこまで許容できるのかを巡り、各国当局者のせめぎ合いも活発になる。

「そこで主要各国の足並みが乱れた時は危険です。というのも、金融史を振り返れば各国の中央銀行の足並みが揃わなくなった時に、巨大な株価暴落劇が起きているからです。'87年のブラック・マンデーが起きたのも、ドイツの中央銀行と米国のFRBが違った動きを見せたことが一因にありました。今回も米、日、欧州、中国、英国の政策当局者の間で齟齬が出てくれば、ブラック・マンデーの再来が連想されるようになるでしょう」(東京海上アセットマネジメント・チーフファンドマネジャーの平山賢一氏)

そんなリスクのあることなら、利上げなどやらなければいいではないかと思うが、実はその「利上げ回避」もまたリスクとなる。平山氏が続ける。

「利上げをしないというのは、米国経済が減速している場合のシナリオです。その際には、復活してきたと思われていた米国経済に赤信号が灯るわけで、これは米国株売りにつながる。FRBはそうした事態を受けて金融引き締めどころか、再びの追加緩和に動こうとするかもしれない。しかし、いまは金融緩和に批判的な共和党が勢力を伸ばしている。となれば、新たな経済活性化は『戦争』ということにもなりかねない。米国は'30年代にも金融緩和を実施したがこれがうまくいかず、結局、第二次世界大戦に突入しました」

もちろん、イエレン議長がうまくやってのけ、ソフトランディングで利上げに成功する道も十分にありうる。米国経済は本格的に復活して世界中のマネーを吸い寄せ、日本でも円安株高の流れが加速していくシナリオだ。