「株価2万円超え」の次の次まで読み通す 株はグニャグニャ上がる、そして6月に大変なことが起きる!

2015年まるごと完全予測 景気・株・円安・会社こう動く! その2
週刊現代 プロフィール

「ヘッジファンドが年初に一気に売り崩すというのはよくあるパターン。'14年の年始を思い出しても、特に目立ったイベントがないにもかかわらずヘッジファンドが売り崩しに入り、1ヵ月で日経平均を2000円以上も落としました。'89年12月末につけた日経平均の最高値3万8915円が翌年の大発会から急落した時も、ヘッジファンドの売り仕掛けがあった。株価が景気よく上がっていてみんなが安心している時ほど、投機筋は仕掛けてくる。日本株の現状から考えれば、警戒すべきといえます」

1月は欧州の動向にも注目したい。というのも、1月22日予定のECB(欧州中央銀行)理事会で、マリオ・ドラギ総裁が金融緩和策を打ち出すと見られているからだ。第一生命経済研究所主席エコノミストの田中理氏が言う。

「市場関係者の間では、ECBが欧州の国債を購入する量的緩和に踏み切る可能性が指摘されていますが、問題はそれにどれほどの効果があるのかと疑問視されていることです。欧州はデフレ化が懸念されている中で、このECBの一手が『切り札』になると言われています。逆に言えば、これに失敗すればマーケットから『もう後がない』と見られ、欧州リスクが市場を駆け巡りかねないのです」

1月の欧州では「ギリシャ・リスク」も高まる。

「ギリシャでは昨年12月に行われた大統領選がもつれ、政情不安からギリシャ国債やギリシャ株が大きく売り込まれました。現在のギリシャはIMF(国際通貨基金)などの支援を受けて持ちこたえていますが、こうした支援に批判的な急進左派連合がさらに台頭してくると、ギリシャ・リスクは一層高まる。世界の投資家がこれを警戒してリスクオフ(リスクを取らない状態)に走れば、日本株も売られる事態となるでしょう」(株式評論家の渡辺久芳氏)

次に警戒すべきは3月。中国で国会にあたる全人代が開催され、'15年の経済成長率目標が発表されるのだが—。

「'14年は7・5%としていた目標値を、今年は7%に下げると言われています。中国の首脳たちはいま、これを『7%』にするか、『7%以上』にするか考えていますが、『7%以上』と強気の設定をした場合はリスクが出てきます。マーケットが『7%割れ』はないと安心しているところに、仮に不動産バブルなどの問題が一つでも弾ければ、市場に与えるショックがより大きくなるからです。しかも、日本も欧米も中国経済への依存度が大きいため、その時は世界同時株安に発展するでしょう」(日本総研副理事長の湯元健治氏)

こうした危機を乗り越えていけば、4月の統一地方選で自民党は圧勝。アベノミクスの株高施策が続くとの期待感からマーケットは日本株買いを進めていくだろう。さらに5月には上場企業の決算ラッシュでトヨタなど大企業の「最高益」が続々と報じられ、また株高を推進させていく。

これで安倍総理は9月の自民党総裁選も「安泰」となりそうだが、話はそう単純ではない。というのも、前述した通り、「6月」に今年最大のイベントが控えているからである。

舞台は米国。米景気の順調な回復を背景に、ジャネット・イエレン議長が取り仕切るFRB(米連邦準備理事会)が9年ぶりに政策金利を引き上げる「利上げ」こそが、その最大のイベントに当たる。