最終決定! 立派だった日本人(1945年~2015年)ランキング&第一位スペシャル・インタビュー——我々を励まし勇気づけてくれたのは、この人たちだった

週刊現代 プロフィール

それでプロに入って毎日、毎日マンツーマンで練習をやっていると松井の魅力に惹かれていっちゃう。才能の大きさ、今にプロ野球を支える選手になるというのが松井にはあったからね。それがスーパースターなんです。スターではなくスーパースター! 今の日本球界にスターはいるけどスーパースターがなかなかいない。たとえば巨人の坂本(勇人)もいい力をもっているけど、今のままじゃダメだよね。もう一つ上に上がっていかないと。今の巨人にも、そして、他のチームについても同じことが言えるけど、そういうスーパースターが出てくることが、球界全体、ひいては日本社会の活性化につながる。僕はそう思う。

長嶋監督の目は、自らが直接指導した選手にとどまらず、日本球界の将来へと向けられる。野球人気低迷が叫ばれる中、「立派な日本人」の系譜を受け継ぐ、若い芽が光り輝いている。

ソフトバンクの柳田(悠岐)はいいねえ! 日本シリーズに出ているのをひと目見て、野球をやる力を一番感じた。バッティングでは内角球もさばけて、しかも外角球にも対応できるリーチの長さがあるし、足も速い。打つ、打たないは別としてバッターとしての雰囲気、シルエットがいいんだ。彼のベンチから打撃サークル、打席という一連の流れは、プロの選手という感じが一番強いんだよ。

広島の菊池(涼介)もここ1~2年でバッティングが良くなっている。ライトへもヨシ、あるいはレフトへもヨシッ。それと勝負に強いよ。メジャーの二番打者タイプだな。もちろん守備は抜群です。特にセンター前に抜けそうな打球を捕ってからショートへトスしたり、ファーストへ投げるプレー。ああいうプレーがやっぱり菊池はうまい。プロのプレーだな。おカネの取れる選手ですよ。

日本ハムの大谷(翔平)は(日本最速の)162㎞が出たというけど、僕は新聞の解説でも164㎞、165㎞は出るだろう、と書いた。彼は日本人にない身体を持っている。あれを見るとやっぱりメジャーの、しかもエース、ローテーションの柱になれるピッチャーだと感じる。

バッターとしては、構えたところからグッグッと引いて、ほとんどテークバックなしで打つバッティング。普通、入団2~3年目の選手だとああいうバッティングは難しい。彼は二刀流で本格的にバッターの練習はやっていないから、もっとバットを振り込んだらどれだけになるのか、という期待感は確かにある。でも、僕はもう少しピッチャーを見ようじゃないかとね……。投手として、より大きな魅力を感じるんだ。

阪神の藤浪(晋太郎)は、身体が大きいけど、大谷とはちょっと違う良さがある。マウンドの藤浪を見ていると「絶対に勝つ!」という意識が相当、強いのが伝わってくる。闘争心ね。その意識を強く持っている。阪神という注目されるチームの中で結果を残す重圧を、彼は跳ね返した。高校を卒業してまだ2年目? それでああいう投球ができるのが、藤浪の魅力ですよ。

ファンあっての選手です

11月の日米野球でも活躍した若い選手たちが、これからの日本の野球界を支える存在になる。では、選手はどんな意識を持ってグラウンドに立つべきなのか? どういう選手へと成長していって欲しいのか? そこには長嶋監督独特の「プロ野球選手論」がある。