2020年の実用化に向けて実証実験が進む
「目」と「脳」を持つ自動運転車の真の実力

NISSAN・近未来のモビリティ 世界をよくするテクノロジー【第2回】

【第1回】はこちらからご覧ください。

すでに決して夢物語ではなく、現実になろうとしている自動運転車。開発のキーパーソン、日産自動車の二見徹氏が語る車社会の未来とは。

 横浜駅に近い日産自動車グローバル本社の駐車場から車が出て行く。行き先は約25㎞離れた日産自動車総合研究所。一見、日常的な光景だが、よく見ると驚愕すべき部分がある。ドライバーは緊急時に備えハンドルやブレーキに手足を添えているだけで、運転していないのだ。

 この実験映像を見せてくれた日産の技術者、二見徹氏が話す。

二見 徹(ふたみとおる)
日産自動車 電子技術開発本部IT&ITS開発部 エキスパートリーダー。IT& ITSシステムおよびEV-ITシステムの企画、開発を手がける。

「2020年に完成させるべく開発を進めている『自動運転車』です。日産本社から研究所くらいであればすでに問題なく走れますよ」

 カーブにさしかかるとハンドルがくるくると回り、赤信号を見つけると自動的にブレーキが作動する。摩訶不思議なマジックを見ているようだった。

「確かに画期的なマシンは、見る人にマジックのような印象を与えるのかもしれません」

 たとえばエジソンの蓄音機も、ライト兄弟の飛行機も、初めて見た人は仕組みがわからず、呆然としたに違いない。

「しかし、いずれもさまざまな技術を組み合わせ、実現したものです。この車も同じですよ」