『理系の子 高校生科学オリンピックの青春』巻末特別対談:成毛眞×田中里桜 科学の研究って役に立つの?

成毛 それで刺激を受けて、興味を持って。

田中 はい。だから、「自分の問題を見つける」ということがどういうふうに起こるのかというのは、学校で「そういうことをしなきゃいけない」と言われるより、さっき成毛さんがおっしゃったように「自分が好きなことをやる」ということのほうからじゃないかな。自分の問題じゃないかなと思いますね。

成毛 大学を出てから、学部を出てからのイメージって何かあるんですか。

田中 ISEFの審査員の先生を見て、すごい印象が強かったので、私のビジョンとしては、ああ、こういう科学者になりたいなあって思いました。今はまだ手探りですが、いろいろなことを広く深くやってみようかなと思っています。

成毛 なるほど。広くやるのはいいでしょうね。大学にいるうちに、いろんなテーマを。今は学際的な学部があるから、やろうと思ったら意外といろんなことができるんでしょうね。いい時期に生まれてきましたね。

田中 ISEFでお会いした先生方は面白い人たちばっかりなんですよ。アメリカだけじゃなくて、世界中から科学者が審査員として、1000人ぐらいかな、集まってくるんですが、お茶目な感じの人たちが多くて。質問も全然違った視点からのものが来るので、ああ、日本とは違うんだなと思いましたね。

成毛 大学は日本の大学に行ってるんですね。

田中 はい。でもISEFで、どこかの大学から声がかかりましたよ。UCLAとかの先生が、研究やるならどうか、みたいな(笑)。

成毛 企業からはなかったですか。

田中 私のやっている研究がお金になる内容じゃないので。

成毛 でも、地質関係者というか、ガス屋とか石油屋とか、興味なかったのかしら。

田中 地質系に注目が集まる直前ぐらいだったんです。最近は割と“熱い"というか、メタンハイドレートとか、実用性が出てきた感じですよね。私は企業から声がかかったことはないんですけど、これから一番熱い分野だという気はします。

成毛 穴掘りそのものにも興味はあるわけでしょう。「穴掘りそのもの」と言うのも変だけど。

田中 いや、ほんとにそうです。それが好きで。田舎なんで、すぐにフィールドに行けるんですよ。