「平均寿命までに半数の人が死ぬ」──○か×か? ほか全8問!

直感ほどアテにならないものはない
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したがって往復では、6時間で200㎞走ったのだから、平均時速は、200㎞÷6時間で求めて、時速33・33㎞。往復の平均が、時速30㎞ちょっとなのだから時間もかかるわけだ。

(3)レジが2台になれば行列は半分になる?

スーパーで買い物をして、代金を払おうとしたら、レジに行列ができている。見るとレジが1台しか開いていない。2台にすれば行列は半分になるのに……。さて、この直感は正しいのか。

まず、客の待ち時間を考える必要がある。そのために用いるのが、稼働率だ。「レジの担当者が一定時間にさばくことができる会計処理の回数」と「その一定時間にレジに並ぶ客の数」の比である。

たとえば、レジ担当者が10分間に最大10回の会計処理ができて、その間レジに8人の客が来るとすると、10分間の稼働率は、8÷10=0・8となる。この数字はレジ担当者がどのぐらい忙しいかを表し、稼働率が1なら猛烈に忙しく、小さいと担当者は暇になる。

客の待ち時間の平均は、次の式で求められる。

稼働率÷(1-稼働率)×1人あたりの会計時間

つまり、稼働率が0・8のとき、会計に1人あたり1分かかるとすると平均の待ち時間は、0・8÷0・2×1=4分となる。このケースでレジが2台になれば稼働率は半分の0・4。先の待ち時間の式に当てはめると、0・4÷0・6×1=40秒。なんと待ち時間は6分の1になってしまう。すなわち答えは「×」。レジを1台増やすだけで、行列は半分どころか、すぐになくなるはずだ。

「要精密検査」と言われたら

(4)視聴率の調査人数を2倍にすれば、精度も2倍に上がる?

テレビ番組の死命を制する視聴率。わずか数百世帯のモニターで出る数字は正確なのか。調査人数を2倍にすれば、精度も2倍になるのではないか。

ところが、実際に統計を取ってみると、精度は調査人数のほぼ√2倍にしかならない。1000人の調査の精度を2倍にしたければ4倍の4000人、3倍にしたければ9倍の9000人の調査が必要となる。そう能率よくはいかないということだ。正解は「×」である。

(5)がん検診で要精密検査と診断されると、がんの可能性が高い?

遠藤忠さん(仮名・50歳)は、がん検診の結果を見て青ざめた。胃のX線検査が「要精密検査」だったのだ。ネットで調べると、「がんの人が要精密検査とされる率は90%」だという。ということは、自分は胃がんにおかされているのか……。