大西洋 第4回
「シマジさん、暖かくなったら二人で藤巻の墓参りに行きましょう」

島地 勝彦 プロフィール

大西 アッハハハ、立木先生とシマジさんの掛け合いを聞いていますとじつに愉しくなりますね。思わず笑ってしまいます。

立木 シマジはエッセイスト兼バーマンとして徐々に認知度が上がってきて、どうもこの頃いい気になっているんです。シバレンさんも今大僧正も開高さんもこの世にいない。集英社の若菜さんもいない。だからもうおれくらいしか、シマジに面と向かって文句の言える人間がいないんですよ。

セオ なによりも尊いものは友情ですよね。

シマジ 友情で思い出した。タッチャン、ぜんぶ済んだあとでいいから5分間だけおれに時間をくれませんか。

立木 なにをしようというんだ。

シマジ パスポートが切れそうなんです。10年前と同じようにパスポート用の写真を撮ってくれませんか。

立木 そんなことか。お前を真面目な顔に撮るのは難しいが、ネクタイと丸い黒めがねを用意しろ。あとで撮ってやる。

大西 立木先生はやさしいんですね。シマジさんのパスポート写真まで撮ってあげるんですか。

立木 なんなら大西社長にも撮って差し上げましょうか。

大西 いえいえ、畏れ多いです。

セオ シマジさんはいままでもパスポート用の写真まで立木先生に撮ってもらっていたんですか。

シマジ じつは先日、有楽町の交通会館まで行って撮ったんだけど、これを見てよ、ヒドイ写真なんだよ。まるで指名手配犯みたいに映っている。

立木 それがおまえの現実なんだぞ。おれがどれほど修正しているのかわかっただろう。