【沿線革命004】
上野東京ライン開業で、東京以北の利便性をさらに高める提案

阿部等(交通コンサルタント)

宇都宮・高崎・常磐線の混雑率上昇

上野東京ラインの開業後、利便向上により宇都宮・高崎線には京浜東北線と湘南新宿ラインの利用者の一部、常磐線には常磐緩行・東京メトロ千代田線と同日比谷線の利用者の一部がシフトするだろう。

3線の増発はされないようなので、混雑率の上昇は避けられない。特に、上野東京ライン直通に集中するだろう。現状の山手・京浜東北線の上野→御徒町の混雑ほどではないだろうが、今後のダイヤ改正では増発が望まれる。

宇都宮・高崎・常磐線の増発の可能性は?

【沿線革命002】で示した東京圏における主要31区間の混雑率の最新版(平成25年度)(https://www.mlit.go.jp/common/001050444.pdf)を再度示す。今回は、混雑率でなく本数を見て欲しい。

京浜東北線の上野⇒御徒町が混雑ワースト1(国土交通省HPより)
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運行本数は路線により差がある(国土交通省ホームページより)

東武伊勢崎線の40本は複々線なので例外として、極端に少ない常磐快速線の9本は、他に同じ線路を土浦方面からの普通9本が運行し併せて18本、横須賀線の10本は、同様に湘南新宿ライン6本とライナー列車3本が運行し併せて19本となる。

また、表にはない宇都宮・高崎線の大宮→上野は19本である。

本数の少ない都営三田線・新宿線と京成本線を除くと、15両(表ではグリーン車連結路線はそれを除いた13両)編成で加減速度の低いJR東日本の中距離列車は最大19本、10両編成以下で加減速度の高いその他の路線は23~32本である。

上野東京ラインは朝ラッシュ1時間に15本が運行する予定だが、もう数本の増発余力がありそうだ。増発の望まれる大宮→上野と我孫子→上野は、現行の信号設備と車両性能では増発余力はなさそうだ。

ならば、信号設備の改良と車両性能の向上により増発できないものだろうか。それについては、稿を改めて提案する。 

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阿部等(あべ・ひとし)
1961年生まれ。東京大学 工学部 都市工学科卒。88年にJR東日本へ入社、保線部門を中心に鉄道の実務と研究開発に17年間従事。2005年に同社を退社し(株)ライトレールを創業、交通計画のコンサルティングに従事。著書『満員電車がなくなる日』。日経ビジネスオンライン「キーパーソンに聞く」が好評。FacebookとTwitterにて実名で情報発信。交通や鉄道の未来を拓きたい方のために、交通ビジネス塾(http://www.LRT.co.jp/kbj/)を主催し、工学院大学オープンカレッジ鉄道講座(http://www.LRT.co.jp/kogakuin/)の事務局を務めている。
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