【沿線革命003】
上野東京ライン開業で混雑緩和も、どうなる上野の未来?

阿部等(交通コンサルタント)

上野東京は目標年次までに開業することが適当である路線(A1)と指定された(2000年『運輸政策審議会 答申第18号』より)拡大画像表示

その後、JR東日本は関係各所との調整を重ね、2002(平成14)年に、2009(平成21)年度末を完成目標とする計画を発表した。

それに対し、2007(平成19)年に神田の住民グループが地下化を求めて提訴する等、反対運動が高まり、計画どおりの工事を進められなかった。

2012(平成24)年に住民側の請求は棄却され、上野東京ラインは目標の5年遅れで来春にようやく開業を迎えることとなった。

上野東京ラインに乗る際は、東北新幹線に走行空間を明け渡して以来41年間の鉄道人の苦労と忍耐の歴史を思い出して欲しい。

上野の地盤沈下の心配は?

【沿線革命002】の最後に、「ある心配されることがある」と書いた。上野の地盤沈下である。

交通結節点では、多くの人が乗り換えのついでに飲食や買い物をすることにより、その周辺の商店が栄える。新宿・池袋・渋谷その他と同様に、上野もその典型だが、東北・上越新幹線の東京延伸により地盤沈下が進んだことは否めない。上野東京ラインの開業はそれを加速させるだろうか。

上野の皆さんには大変恐縮だが、多くの先例から見て、地盤沈下を加速させると言わざるを得ない。上野東京ラインの開業により上野での乗り換えが大きく減る。JR同士だけでなく、東京メトロの銀座線と日比谷線への乗り換えも減るだろう。それに応じて、上野駅周辺の人通りはどうしても減ってしまう。