スクープ これは大噴火の前兆なのか 箱根山から「不気味な煙」が噴き出した!本誌記者が目撃、専門家も驚いた

週刊現代 プロフィール

67年間、日々向かいの箱根山を見つめて生きてきた「金時娘」も、今回の噴気には驚いたというのだ。

「ここには長くいるけど、あんなところから噴気が出たのは初めて。だから心配で(箱根)町役場に知らせたんですよ。そしたら、『噴煙が200mくらいになったら、また知らせてください』って言う。箱根は温泉観光で食べてるから、ちょっとのことで大げさになるのはイヤなんだろうね。それでも、だんだん煙の幅は広がっているし、もう200mくらいになったんじゃないかな。

あんまり噴気があがってくるもんだから、近くにあった老舗の旅館が営業できなくて、閉めたりしているらしいですよ」(小見山さん)

いったい、何事が起きているのか。この新たな噴気の上昇が細々とはじまったのは、'11年3月の東日本大震災のあとだというが、いまではまさに、もくもくと立ち上っている。

本紙記者は早速、現場近くに向かった。

いったん麓の町に降り、車で別荘地がつづく山道を箱根山に向かう。「金時娘」に教えてもらった噴気孔の場所は、別荘や美術館などの施設にも近かった。

地図上では、道路が噴気孔にもっとも近くなる場所にたどりつく。うっそうとした薮と木立に遮られて、噴気そのものが立ち上る現場を見ることはできない。またそこから直接、噴気孔のあるあたりに近づくルートも見当たらない。

車を停めて窓を開けると、温泉独特の卵の腐ったような臭い、つまり硫化水素の臭いが感じられる。温泉場なら当たり前だろう、と感じる方もいるだろう。だが、麓の町や、この付近以外の山道では感じなかったものだ。

噴出の現場に到達した

入り組んだ山道を抜け、別ルートでの現場への接近を試みた。いったん、上湯場と呼ばれる、温泉場に近い場所まで車で登り、徒歩で現場近くに向かう。途中、

〈火山ガス 危険 立ち入るな〉

という看板が立ち、

〈噴気に手を触れないでください。高温で火傷をする恐れがあります〉

と記されている場所もあった。だが今回、噴気があがっている方面には、とくに注意書きは見当たらない。噴気孔がまだ新しいためか。

林の向こうでは、白い湯気のような噴気がもくもくとあがっている。噴気は強くなったり、弱くなったりを繰り返しているが、決して止まることなく噴き出しつづけている。