大西洋 第1回
「沿道の大歓声を一度は浴びてみたいと思い、去年、東京マラソンに出場しました」

島地 勝彦 プロフィール

セオ そういえば立木先生、遅いですね。

シマジ もう来るころだろう。今日はたまたま文藝春秋の仕事と重なったようだよ。

セオ 「セオはまだか」ではなく「立木先生はまだですか」ですね。

シマジ そのセリフはいただけない。迫力がない。言うとしたら思い切って「立木はまだか」だろう。

セオ 滅相もない。そんなことは死んでも言えません。

シマジ そういえば大西社長は、去年の東京マラソンに出場したそうですね。

大西 はい、なんとか完走しました。

シマジ 42.195キロを走り抜いたんですか?

セオ 素晴らしいですね。大西社長はマラソンがご趣味だったんですね。日ごろからジョギングもよくなさっているんですか?

大西 いいえ、全然。実は、はじめて走ったんです。

シマジ きっかけはなんだったんですか?

大西 沿道の応援の大歓声を人生で一度は浴びてみたいと、ふと思ったんですよ。

セオ なるほど、沿道から応援する側ばかりでなく、自分がランナーになって歓声を体に浴びてみようとお考えになったんですね。

シマジ そうか、ちょうど伊勢丹の前を通過しますしね。

大西 はい。でも、さすがにいきなり走るのは大変だろうということで、うちのスタッフ2人と一緒に皇居の外周5キロを2回走りました。これで完走は出来なくても10キロぐらいは走れるだろうと思っていました。

ところが本番のとき、市ヶ谷の防衛省の前で声援を送ってくれる集団がいて、みたら当社の社員たちなんです。調子に乗ってわたしも手を振り返したら、バランスを崩して転倒してしまったんです。膝から血を流しながらも必死に走りつづけ、品川駅の手前にある救急センターに飛び込みました。

そこでギブアップかなとも思ったんですが、手当をしてくださった女性がとても優しい、おもいやりのある美しい方だったんですよ。10分くらい休んでから、また気を取り直して走りました。せめて銀座三越前は通過しようと決心したんです。