新しい民主主義のプラットフォームづくりを目指して---公共性を高めるスマートニュースの挑戦

佐藤 慶一 プロフィール
スマートニュース執行役員 広告事業開発担当/シニア・ヴァイス・プレジデント 川崎裕一氏

快適なユーザー体験と広告パフォーマンスを両立する

快適なユーザー体験をもとに高いエンゲージメント率を誇るスマートニュースだが、ここまでマネタイズをおこなうことはなかった。この日は、広告事業開発担当の川崎裕一氏がモバイルニュース広告事業を発表した。11月からテストをおこなっていたそうだが、広告主は50社にのぼったという。コンセプトは「Ads as Content(コンテンツとしての広告)」だ。

「SmartNews Standard Ads(スマートニュース スタンダード アズ)」「SmartNews Premium Movie Ads(スマートニュース プレミアム ムービー アズ)」という2種類の広告商品を提供する。ネイティブ広告と動画広告と言ってしまえばそれまでだが、ネイティブ広告ネットワーク「SmartNews Ad Network」の発表はインパクトがあるものだった。

8月から共同開発をおこなってきたミクシィに加え、グリー、サイバーエージェント、産経デジタル、ディー・エヌ・エー、毎日新聞社、さらには同じニュースアプリという分野に属するNewsPicks(運営:ユーザベース)も名を連ねた。まだ日本においては、ユーザー体験を損ねるシーンも見られるネイティブ広告だが、快適なユーザー体験と広告パフォーマンスの両立を目指す。

また、「SmartNews MediaProsper Program」を開始する。チャンネルプラス運営メディアに対して、チャンネル上に掲載が開始される新たな広告収益のうち、40%を媒体社に還元するというもの。毎日新聞と産経デジタルのチャンネルプラスでの取り組みからはじまる。

「SmartNews Nonprofit Program」に参加するパートナー

スマートニュースは先日、日本政府チャンネルの設置や地震情報の配信開始することを発表した。これらは「SmartNews Public」という高い公共性・社会性のある情報や活動を支援するコンセプトのもとの取り組みだった。この日には、NPO団体が無償で広告を出稿できる「SmartNews Nonprofit Program」も発表された。

11月には認定NPO法人フローレンスと認定NPO法人カタリバが広告テストを実施。前者では数十万円単位の寄付が集まったという。後者ではgreenz.jpの過去記事を利用した。モバイルに最適なページを持たない団体もあるため、パートナーと協力することで高い効果を得る施策を摸索する。

このプログラムのリリースは来年を予定。デイリーアクティブユーザー200万人以上にNPO団体の活動や想いが伝えることができる場所というのは、これまでほとんどなかった。鈴木氏の口からは「新しい民主主義のプラットフォームをつくる」という言葉が出ていたが、スマートニュースは、ユーザー、メディアパートナー、広告主、そして社会や公共といったあらゆる方向に対してテクノロジーを活用する考えが伝わる発表だった。

編集部からのお知らせ!

関連記事