急増中! エラそうだけど下手な医者 患者が次々死亡する群馬大病院

「ドクターX」はいなかった
週刊現代 プロフィール

「潰す」とは、つまり、手術に失敗して失明させてしまうということ。そんな失敗を起こしても、この女医は悪びれる様子は一切ない。むしろ、「何が悪いのか」と開き直りの態度まで見せるのだという。

「うちの病院に来るのは、他では手に負えなかった重症の患者さんが多いので、治療に成功したとしても、いずれ失明してしまうリスクを抱えているんです。なので、術後に教授から『厳しい状況でしたが、手は尽くしました。経過を診ていきましょう』と言われれば、患者さんは納得するしかない。この病院でもダメだったんだから仕方ない、と諦めて泣き寝入りしてしまうのが現状です」(前出の看護師)

言い訳だけは上手い

失敗されても、医者にうまく言い逃れされれば、患者は反論のしようがない。「リピーター医師」の手術によって、夫を亡くした笹原和江さん(仮名・70歳)は、医師の言葉を思い返し、悔しさをにじませる。

「夫は都内の大学病院で直腸がんの手術を受けました。術後、先生から『成功しましたよ』と言われたので、ほっとしていたんです。けれど、2日目にお腹が痛いと苦しみ始めた。徐々に悪化し、3日目にはベッドの上でのた打ち回るほどでした。痛み止めなど処置はしてもらったのですが症状は収まらず、結局、4日目の早朝に亡くなったんです」

手術は成功したはず。夫は元気だったのに、なぜ急に亡くなったのか。笹原さんはパニックになった。

「医療事故ではないんですか!」

興奮した状態で執刀医に怒りをぶつけると、冷静な面持ちで、こう告げられた。

「ベストを尽くしました。ですが、ご主人の生きる力がなかった。残念です」

「その言葉が胸に突き刺さりました。夫は生きたかったはず。私にそれを支える想いが足りなかったのでしょうか……。反論したかったけれど、何も言葉が出てきませんでした。死後、遺族の私にカルテすら見せてくれませんでした。不審に思って弁護士に相談したところ、本来は使ってはいけない薬が術後に過剰投与されていたことがカルテに記載されていたんです。追及すると、『カルテの書き間違いだった』などと言って、非を認めなかった。あとから知ったことですが、この医師は、以前も同様のミスをしていたようなのです」

結局、笹原さんは病院に対して裁判を起こすことになる。最高裁まで争い、最終的に勝訴までたどり着いたが、それに至るまでには8年もの歳月を費やした。

「もう、心身ともに疲れ果てました……」

裁判には勝っても、死んだ夫の命が戻るわけではない。だが、患者側が声を上げなければ医者の失敗はそのまま闇に葬られてしまう。