急増中! エラそうだけど下手な医者 患者が次々死亡する群馬大病院

「ドクターX」はいなかった
週刊現代 プロフィール

そもそも難しい手術なのに、これを腹腔鏡でやるには非常に高度な技術が必要です。お腹に小さな孔を開けてそこから内視鏡や治療器具を入れ、モニターを見ながら患部を切り取るのですから。肝臓外科医の中でも、腹腔鏡手術はやらないという医師は多いんです」

関係者によると、A医師は新しい治療法を積極的に行う人物だったが、それに技術が追い付いていなかった。今月20日には、肝臓の腹腔鏡手術の手法について学会で発表する予定だったが、さすがに「(A医師から)数日前に今回は辞退すると連絡がありました」(学会事務局)という。現在、厚労省が事故の因果関係について調査を始めており、病院側は遺族への聞き取りを進めている。

群馬大病院は、'06年にも生体肝移植を受けた患者9人のうち7人が死亡するという事故を起こしている。にもかかわらず、また今回の件が発覚した。手術のミスが原因だと明らかになれば、大学側がとるべき責任も大きいだろう。

平均視聴率20%超えが続いている人気ドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子』(テレビ朝日系)。米倉涼子演じる天才外科医が、困難な手術を次々とこなしていく。決めゼリフは「私、失敗しないので」—。

が、残念ながらこれはドラマの世界の話。実際の医療の現場には、ミスを繰り返しても「私、失敗しますので」と言わんばかりの「エラそうだけど、下手な医者」たちがはびこっている。

「群馬大学の例が手術ミスだとしたら、今回のように公になるケースは少なく、常習者はもっといるのが現状です。ミスを繰り返す医師は、医療関係者の間では『リピーター医師』と言われています。たとえ手術に失敗しても裁判となって刑事で有罪にならなければ医師免許を停止されることはないので、診療を続けられる。リピーターは、ことの重大さを自覚していない人が多いのです」

医療ジャーナリストの油井香代子氏はこう話す。報じられる医療事故は、じつは氷山の一角。気づいていないだけで、あなたもそんな医師に遭遇しているかもしれないのだ—。

手術中に「あ、やっちゃった」

関東近郊にある国立大学の付属病院。難易度の高い手術実績が多く、評判の高い病院だ。だが、病院自体の評判が高くとも、中には「リピーター医師」が生息している。同病院の看護師が明かす。

「眼科にとても腕の立つ教授がいて、海外からも目の難病を抱えた患者が手術を受けに来るほどです。でも、先生は忙しいので、コネがある患者やVIPの手術しか受け持ちません。彼を頼って来た患者でも、その部下が手術することが多いのですが、その中の一人の女医が驚くほど不器用なんです。手術中に『あ、やっちゃった!』と慌てて、他の医師に手助けしてもらうこともしょっちゅう。横で器械出しをしていても、ハラハラします。

それでも、この女医は教授のお気に入り。彼女の居場所がなくなってはいけないからと、教授は定期的に彼女に手術をさせています。じつは、この女医はこれまでに何人もの患者さんを『潰して』しまっているんです」