現地で徹底調査 何でも日本一福井県に学ぶ「幸福な暮らし」の秘密

小・中学生の学力&体力1位、社長輩出率1位、女性の社会進出1位の実力を見よ!
週刊現代 プロフィール

県内の待機児童数はゼロで、これも日本一。女性にとって、非常に働きやすい環境が整っている。

「保育園に子供を預けやすいだけでなく、三世代同居率も高く、親が近くにいるので子守りを親に任せられる。それに、昔から女性の正社員も多いので、職場には、働きながら子育てを終えたロールモデルとなる女性がいます。だから、『今日は大変だったら早く帰っていいよ』と融通もきかせてもらいやすい。アットホームな雰囲気の企業が多いんです」(塚本氏)

県も、第三子以降の保育料を無料にするなど子育て支援に熱心で、働く女性が多いのに出生率は1・61人で全国6位と高い。

女性の社会進出には、こんな県民性も関係しているかもしれない。県民性の研究の第一人者、ナンバーワン戦略研究所の矢野新一氏は、「福井県の女性は行動的な人が多い」と話す。

「女性を対象にしたインターネットの調査で、一目ぼれした相手にどう接するか、という質問したところ、『すぐに相手の電話番号を訊く』と回答した割合が最も高いのが福井の女性でした。全国平均11%に対し、福井は29・4%だった。肉食系女子が日本一多いと言い換えてもいい」

社会に出るというだけでなく、恋愛に対しても福井の女性は積極的らしい。ちなみに福井県庁がまとめたデータによると、35~39歳の女性既婚率は、福井が83・5%と日本一、同様に男性の既婚率は69・5%と全国3位だ。

家が広くて貯金も多い

話は逸れたが、福井は女性もよく働くため、豊かさの面でも日本トップクラス。

「世帯当たりの収入が高いんです。その一方、消費は少ない。持ち家比率が高く、物価が低いということもあると思いますが、基本的におカネを使わない県民性があるんですね。慎ましやかな生活を送っていますが、見栄っ張りなところがあるので、一点豪華主義。家や車は立派で、かつては結婚費用も名古屋に負けないほどでした」(福井県立大学地域研究所教授・南保勝氏)

勤労者世帯の実収入は月に約63・5万円で日本一。貯蓄残高は一世帯当たり1461万円で全国5位。持ち家の延べ面積は1軒あたり172・6㎡と全国2位の広さなのだ。街中を走ると、幹線道路の両側に広がる田園風景の中に、石垣や白い塀で囲われた大きな構えの家が散見される。この広い家も、幸せな暮らしに関係している。

「福井はみんな家が広いから、だいたい自分の部屋を持ってますよ。舅や姑と同居していたり、近所付き合いも密にあるけれど、うざったくなれば部屋で一人で過ごせばいい。東京のようにマンション住まいなんて、想像もできません」

永平寺町に住む男性(54歳)はこう話す。こうした住環境も、ストレスのない生活に繋がっているのだ。