浩宮が即位したら「皇太子」がいなくなる~秋篠宮も愛子さまも悠仁さまも、皇太子にはなれない

宮内庁が密かに頭を悩ます難問
週刊現代 プロフィール

では、浩宮が即位して天皇となった場合はどうなるのか。浩宮には娘(愛子内親王)はいるが、息子(皇子)はいない。皇室典範第一条には〈皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する〉とあるので、息子がいない以上、「男系男子」の孫(皇太孫)も当然いない。

「現皇太子が即位した時点で、皇位第一継承者は弟宮の秋篠宮文仁親王になります。ただ、秋篠宮は『皇嗣たる皇子』ではないから、皇太子にはなりません。歴史上の表記でいえば、〝皇太弟〟ということになる。悠仁親王はどうか。たとえば、父である秋篠宮が兄の天皇より先に亡くなった場合、悠仁親王が皇位第一継承者になるわけですが、悠仁親王は皇太孫ではなく、天皇の甥なので、やはり皇太子にはなりません」(ノンフィクション作家・保阪正康氏)

皇太子不在を、それほど問題にする必要はないという意見もある。近現代史研究家の浅見雅男氏は言う。

「歴代の天皇家において、皇太子が空位だったことは決して珍しいことではありません。皇室典範が穴だらけなのはそのとおりですが、むしろそれによって皇位継承は、昔から融通無碍におこなわれてきた。世継ぎの方に対して、皇太子という呼び方を絶対にしなければいけないという決まり自体がないのです。もし、浩宮在位中に悠仁親王が皇位継承第一位になった場合は、『皇太甥』とするのが、一番自然ということになるでしょう」

今の世に皇太甥と書いて「こうたいせい」と読める人がはたしてどれだけいるだろうか—。

「東宮職」もなくなる

皇室ジャーナリストの山下晋司氏が語る。

「皇太子がいなくなれば、宮内庁法第六条によって〈皇太子に関する事務をつかさどる〉とされる『東宮職』がなくなります。東宮職は、現在約50名。ほかに料理人や運転手などの管理部の職員もあわせると六十数名の居場所がなくなります。解雇できませんので人事異動で対応するしかありませんが、それだけの人数を異動させるとなると大変です。宮内庁には頭の痛い問題でしょう」

皇太子としての公務を誰が担うのか、という問題も、当然出てくる。

「皇太子殿下が即位されれば、皇位継承順位第一位の秋篠宮殿下が、今の皇太子殿下の職務を引き継がれるでしょう。そうすると、宮家皇族としてこれまで秋篠宮殿下がやってこられた公務はどうなるのかという問題が出てきます。

外国交際の面でも、悩ましい問題が生まれるでしょう。事実上の皇太子ではあるが、法的には一宮家の親王という場合、外国に対してクラウンプリンス(皇太子)という言葉を使うのか、それともただのプリンスとするのか。当然、次期皇位継承者ということでクラウンプリンスとして活動していただいたほうが日本の国益にはなるでしょう。国内と海外で使い分けをするという可能性もあります」(前出・山下氏)