[NBA]
杉浦大介「怪物が帰還したキャブズ、連覇目指すスパーズ」

~2014-15シーズン2大注目チーム~
スポーツコミュニケーションズ

課題は守りの改善

 ただ、気になるのはキャブズにはレブロン、アンダーソン・バレジャオ以外にディフェンスの良さで知られる選手がほとんどいないこと。そして、主力の中に勝利の味を知るメンバーが少ないこと。ウェイド、ユドニス・ハスレムといった優勝経験のあるベテランを擁していたヒートと、今季のキャブズの最大の違いはそこにある。

「(キャブズを頂点に導くことは)僕にとって初優勝よりも難しい。勝利に何が必要かを理解するべく、若手選手たちを導かなければいけない。負けが続くと、悪い癖が染みつくもの。それを振り落とすにはしばらく時間がかかるだろう」

素質はお墨付きのアービングだが、NBAでの過去3年、チーム成績はすべて負け越しだった。Photo By Gemini Keez

 レブロンの言葉にある“悪い癖がついた若手たち”が、アービング、ディオン・ウェイターズ、ラブらを示していることは明白だ。特にアービング、ラブは大きな才能を秘めたスーパースター候補ではあるが、これまで一度もプレーオフに出たことのない選手たちでもある。

 若きタレントにディフェンス意識と勝利への意思を植えつけ、今季中に勝てるチームに仕上げられるかどうか。開幕直後の戦いぶりを見る限り、簡単な作業には思えない。現時点で投票でも行なえば、好スタートを切ったシカゴ・ブルズをイースタンの優勝候補を挙げる関係者の方が多いに違いない。“選ばれし男”の呼称を欲しいままにしてきたレブロンにとって、本人の言葉通り、キャブズでの仕事は過去最大のチャレンジかもしれない。

 逆に言えば、この荒削りなパワーハウスを率いてファイナルの舞台に返り咲くようなことがあれば、“キング・ジェームス”のキャリアに大きな勲章が加わる。難しいがゆえに、故郷での戦いはやり甲斐のある挑戦のはずである。