【第7回】はこちらをご覧ください。
もう一度、前回のイメージ図を思い出してください。
文章で伝えたいのは、結局「最終結論」のみです。ただ、いきなり最終結論だけを伝えても納得してもらえない、背景を理解してもらえないので、小結論、中結論がそれぞれ必要になるわけです。
つまり逆に考えると、読み手に覚えておいてもらいたいのは、「結論(最終結論、中結論、小結論)」だけなのです。要所要所だけ覚えていてくれれば、細かい補足や理由は、あとで忘れてしまっても構わないのです。
以前に「本論を要約で挟むべき」とお伝えしました。そして「後の要約」は「記憶の定着のため」と書きました。伝えたい内容の結論(要所)だけ覚えてもらえばそれで充分で、そのために「挟む」のです。
大事なのは1にも2にも「最終結論」。本来、それ以外はいらないのです。だから、文章を書く時には、とにかく最終結論を正しく伝えることに意識を集中しなければいけません。
そのためには、すべての文が「最終結論」という山頂に向かっていなければいけません。ということは、「最終結論」に関係ない「中結論」、「中結論」と無関係の「小結論」は「あってはならない」のです。それが出てくると、「論理的な文章」ではなくなり、「分かりやすい文章構造」ではなくなってしまいます。
そういう文章を読んだら、「なんでこの話を出したの?」「どういう意味があったの?」と感じることでしょう。書いてある文章の「日本語の意味」が分かったとしても、それが「最終結論」と、どう関係があるのかが分かりません。
それでは「わかりやすい」とはならないのです。最終結論と無関係の「小結論」「中結論」を入れないようにし心がけましょう。